お値段が安い牛肉は硬い、おいしくないと考えていませんか?
「安かろう、不味かろう」という言葉を聞くことがあります。
美味しものを食べると必ず不味いものは出会います。
ただし、美味しいものであっても不味くなる場合もあります。
それは、温度コントロールという調理の仕方に問題があります。
- 牛肉の基本的な調理方法とは?
- 各調理方法のポイント。
- 【牛肉のプロ伝授】料理レシピのまとめ
今回は、牛肉を取り扱う上で必要な知識をご紹介していきます。
牛肉を扱う上で抑えておきたい料理の基礎知識があります
料理(調理)は「焼く、煮る」などを本調理とするならば、「切る、たたく」などは補助作業です。
良い料理をつくるための手順ですからおろそかにはできません。
材料や時間を無駄にせず、能率よく料理を作るためには、補助的な調理と本調理のポイントを理解することで、効率や牛肉を生かす上で大切です。
補助的な調理方法
切るとは?
硬いものを食べやすく、消化吸収をよくするために、また材料に火や味が平均に通りやすくするために、焼く、煮るなどに先立って行う作業です。
肉は切って長く置くと肉汁が出て切り口の鮮度が落ちるので、塊の場合は調理の直前に切るようにします。
切断面が荒く、肉汁の流出を防ぐよう、ナイフはよく切れるものを使用します。
塊肉を切るときは、肉の繊維に直角に切ると柔らかく、熱の通りもよくなります。
ただし、これは短時間の加熱に適する方法で、長く火を通すと肉汁が出て味も落ちます。
肉の形や大きさは料理の種類により、加熱時間や煮汁の量にあわせて決めます。
中国風の千切り炒めなどは、繊維に沿って切ると、火を通しても縮めたり、バラバラに崩れたりしないので綺麗にできます。
たたくとは?
肉たたきで肉を軽くたたいておくと、肉の繊維がつぶされるため柔らかく食べられます。
また、1cm厚み程度の肉を短時間に焼く場合は、焼き縮みを防ぐことができます。
しかし、肉は調理の下準備の段階でいつもたたくとは限りません。
例えばステーキの場合、ヒレ肉のように柔らかく厚めのものはたたきません。
ロースの場合も軽くおさえる程度です。
ミニュッツステーキの場合はたたいて薄くします。
すじ切りと縮め戻しとは?
肉をステーキやフライにする場合、筋があると焼いてから縮んで反り返るので(肉と筋の加熱による縮み具合が違うため)赤身と脂身の境目にある筋を切っておきます。
このように筋を切った肉でも、焼くと多少は縮みます。この時なるべく平らに縮みます。この時なるべく平らに縮まるように筋切りした肉は、手で軽く元の形に縮み戻しておきます。こうすることで平均に美しい焼色が付きます。
また、肉自体に柔らかさをもたすため様々な器具がありますが、テンダーライザーのように肉の繊維を切って柔らかくする方法もあります。
染み込ませるとは?
肉の自然の持ち味に、更に良い香りや味を添えることです。
方法は、焼肉や焼き豚のようにあらかじめ調味液に浸して下味をつけたり、洋風では漬け込むこと(マリネ)をします。
漬け汁のことをマリナードといい、大別しますとオイル系とワイン系の2つのタイプがあります。
オイル系マリネはステーキ用に適しています。
玉ねぎ、にんじんの薄切り、セロリの葉やパセリ、ローリエ、セージ、タイム、粗びきこしょうなどを肉の上下に挟み、オリーブ油かサラダ油(肉の重量の10%)をかけ、ラップで覆い2~3時間の早漬けか、一昼夜位置きます。肉質をならして熟成も進みます。
ワイン系マリネはシチュー用などの肉の下処理に適します。
ワインは赤、白どちらでも良く、肉の20%と香味野菜や香辛料はオイル系に準じます。
肉と漬け汁をポリ袋などに入れ、空気を抜いて口をしっかりと留め、冷蔵庫内に1日~2日保存します。
肉を取り出した後のマリナードは材料と共に調理するか、または他の料理のタレなどに利用できます。
まぶすとは?
肉を油で炒める場合、肉の表面に小麦粉を薄くまぶします。
その理由は材料に早く焼き色を付けるためと、粉で膜を作って中の肉汁が逃げるのを防いだり、また口触りを柔らかくします。フライの時には粉をまぶした上に、更に溶き卵とパン粉を付けます。
これは材料に油が染み込まないように、また材料から水分が出ないように壁の役目を果たし、更にパン粉の香ばしいにおいが付いてサクサクした歯触りも楽しむためです。
最初の粉はなるべく薄くまぶします(厚く付けると卵がはじかれて絡み付きにくくなります)。全卵だと手軽で失敗は少ないのですが、ただパン粉が多く付きすぎて衣が厚くなります。
溶き卵は、ほぐした卵の二分の一量位の牛乳か水で薄めると良いでしょう。
薄い衣は舌触りが柔らかく肉の持ち味がよく味わえます。
パン粉をまぶすときは、上から軽く押さえる程度とし、またパン粉を付けたままで長く置くと材料から湿り気が出るので良くありません。
また、パン粉を付け終わった肉の重ね置きもよくありません。
本調理方法とは?
肉において代表的に調理する方法といえば「焼く」になります。
今回は、この「焼く」についてのポイントについて抑えていきます。
牛肉の焼き方とは?
焼き物は、放射熱または熱したフライパンや鉄板などの伝導熱で比較的高温で加熱する調理で、肉の持ち味を最高に引き出す調理法です。
食品の表面は高温に接しているのですが、その内側は外部からの熱伝導による温度の上昇に過ぎず、水分があるので高くなっても80℃~90℃程度なので表面はカリッとしても内部はしっとり保たれます。
特徴とは?
肉そのものを味わう料理方法です
他の調理法よりごまかしが利かず、食品そのものの持つ性質の影響が大なので、肉は部位や切り方を指定して求める必要があります。
やわらかい肉が適します
水を使わずに、高温、短時間に調理するため、硬い肉は不適当です。ただし、ひき肉にして副材料をまぜれば柔らかく扱うことができます。
焼き味が肉にプラスされます
肉の表面を強火で焼くと表面のたんぱく質が急速に固まり、薄い膜が出来、肉のうまみが流れ出るのを防ぐと共に、適度な焼き加減の風味と香りがつきます。
食べるタイミングでも味が左右されます。
焼肉は調理条件がすべて整っていても、熱いうちに食べなければ味は半減してしまいます。そのためには、ソースや付け合せの準備、食卓のセットなどは前もってするように心配りします。
焼き方の種類とポイントとは?
焼き方の種類とは?
熱源からの放射熱が食品に直接伝わる直火焼き(網焼き、串焼きなど)と高温の金属板からの伝導熱、放射熱、対流熱を利用して肉を焼く間接焼き(フライパン焼き、鉄板焼き、包み焼き、オーブン焼き)があります。
間接焼きはほとんど煙が出ないので家庭の焼き物には重宝に使われ、特にフライパン焼きは手軽です。
大きい塊肉は、熱が全体に同時に当たるオーブン焼きが適します。
しかも肉を返したり位置を変える必要がないので便利です。
肉からでる水分が蒸気となって中まで十分に蒸し焼きされ、水分も保たれてしっとりと仕上がります。
包み焼きは、肉にこげ目をつけないで、肉の風味を失いたくないときに用いる方法です。
まとめ
今回は、牛肉料理において抑えておくべき知識について記載しました。
「焼く」という特徴をおさえながどのような方法で料理をすれば効果が可能なのかと抑えておけば牛肉を最大限に生かす事ができますので是非とも参考にしたいものです。
コメント
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