1ポンドステーキは何グラム?加熱後の重さ・人数・原価を解説

「1ポンドは何グラムなのか」

「1ポンドステーキは一人で食べられる量なのか」

「450gのステーキを販売すると、原価はいくらになるのか」

このように疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

1ポンドは、正確には453.59237gです。

ステーキ商品では、分かりやすく約450gと表記されることがあります。

1ポンドは16オンスです。

ハーフポンドは約227gです

クオーターポンドは約113gになります。

1ポンドステーキは、一般的な1人前よりかなり大きなサイズです。

しかし、業務用では単に「大きい肉」として考えてはいけません。

次の項目まで計算する必要があります。

  • 原料重量
  • 加熱後重量
  • 1皿当たり原価
  • 付け合わせを含む原価
  • 販売価格
  • 食材原価率
  • 調理時間
  • 提供方法

この記事では、1ポンドの重さと換算方法を解説します。

さらに、ステーキの商品設計と原価計算まで紹介します。

目次

まず結論|1ポンドは約454g

国際的に使用されるポンドでは、1ポンドが正確に0.45359237kgと定義されています。1ポンドは16オンスです。

実務では、次のように覚えると分かりやすくなります。

表示グラム換算おおよその目安
0.25ポンド約113gクオーターポンド
0.5ポンド約227gハーフポンド
0.75ポンド約340g大きめのステーキ
1ポンド約454g大型ステーキ
2ポンド約907gシェア・チャレンジ向け
5ポンド約2,268gイベント向け

店舗では、正確な453.59237gではなく、450gとして商品化する場合があります。

ただし、商品に重量を表示する場合は、実際の提供重量との違いに注意します。

ポンド・オンス・kgの換算方法

ステーキや海外規格の牛肉では、ポンドとオンスが使われます。

記号は次のとおりです。

  • ポンド:lb
  • オンス:oz
  • キログラム:kg
  • グラム:g

基本となる換算は次のとおりです。

1lb=453.59237g

1lb=16oz

1oz=約28.35g

ポンドからグラムへ換算する

計算式は次のとおりです。

グラム=ポンド×453.59237

例えば、1.5ポンドの場合です。

1.5×453.59237=約680.4g

グラムからポンドへ換算する

計算式は次のとおりです。

ポンド=グラム÷453.59237

例えば、300gのステーキの場合です。

300÷453.59237=約0.66ポンド

早見表

ポンドオンスグラムキログラム
0.25lb4oz約113g約0.113kg
0.5lb8oz約227g約0.227kg
0.75lb12oz約340g約0.340kg
1lb16oz約454g約0.454kg
1.5lb24oz約680g約0.680kg
2lb32oz約907g約0.907kg

1ポンドステーキはどれくらいの量か

1ポンドステーキは、約454gです。

200gのステーキと比べると、約2.27倍あります。

300gと比べても、約1.51倍です。

ステーキ重量1ポンドとの比較
150g約3分の1
200g約44%
300g約66%
400g約88%
約454g1ポンド
500g約1.1ポンド

食べ切れる量には個人差があります。

体格、年齢、脂肪量、付け合わせでも変わります。

そのため、「成人男性なら食べ切れる」とは一律に言えません。

業務用では、次の提供方法が考えられます。

  • 大食い・チャレンジメニュー
  • 2人で分けるシェアメニュー
  • 肉を主役にしたイベント商品
  • グループ向けの盛り合わせ
  • 重量を選べるステーキメニュー

1ポンドという数字には、視覚的な分かりやすさがあります。

メニュー名としても印象に残りやすいサイズです。

ただし、量だけでなく食べやすさも設計します。

松坂牛やまとのみすじ

1ポンドステーキの厚さは部位で変わる

同じ454gでも、見た目は部位によって異なります。

理由は、肉の幅や断面積が違うためです。

幅の広いサーロインは、比較的薄く見える場合があります。

断面の小さいランプでは、厚みが出やすくなります。

したがって、重量だけで厚さは決まりません。

確認する項目は次のとおりです。

  • 部位
  • 肉の幅
  • カット方向
  • 脂肪の量
  • 整形状態
  • 1枚取りできる重量
  • 焼成設備

厚いステーキは、表面だけ焼いても中心温度が上がりません。

強火だけで仕上げると、表面と中心の差が大きくなります。

低温帯を活用し、休ませながら加熱する方法もあります。

ただし、調理方法は使用する設備や衛生管理基準に合わせてください。

1ポンドステーキに向く部位

サーロイン

サーロインは、ステーキとして認知度が高い部位です。

肉の幅があるため、大きなステーキを作りやすい場合があります。

脂の多い商品では、454gを食べると重く感じることがあります。

脂肪量と販売対象を確認してください。

牛肉のサーロイン
ホルスタイン経産のサーロイン

リブロース

リブロースは、脂肪と肉の味を活かしやすい部位です。

豪華な見た目を作りやすい一方、商品によって脂肪量に差があります。

原料重量だけでなく、整形後重量を確認します。

牛肉のリブロース
牛肉のリブロース

ランプ

ランプは、比較的赤身を活かしやすい部位です。

厚切りステーキへ展開しやすい場合があります。

ただし、肉質や筋の状態に個体差があります。

カット方向と火入れが重要です。

ランプ
ランプ

もも肉

もも肉は、赤身中心の商品を作りやすい部位です。

一方、部位によっては硬さがあります。

厚切りにする場合は、次の点を確認します。

  • 筋の位置
  • 肉の繊維方向
  • 熟成状態
  • カット方向
  • 加熱方法
  • スライスして提供するか

もも肉を和牛サーロインと同じ方法で提供すると、硬さが目立つことがあります。

部位の特徴に合わせた商品設計が必要です。

牛肉のうちもも
牛肉のうちもも

インジェクションステーキ

インジェクションとは、調味液や油脂などを注入する加工です。

やわらかさや味を均一にしやすい商品があります。

大きなステーキでも、食べやすさを設計しやすい場合があります。

ただし、商品表示や加熱方法を確認してください。

1ポンドは焼くと何グラムになるのか

ステーキは、焼くと水分や脂肪が減ります。

そのため、生肉454gがそのまま454gで提供されるわけではありません。

加熱後重量は、次の式で計算します。

加熱後重量=加熱前重量×加熱歩留率

加熱歩留率とは、加熱前重量に対して何%残ったかを示す数字です。

加熱後重量の試算

1ポンドを453.6gとして計算します。

加熱歩留率加熱後重量
90%約408g
85%約386g
80%約363g
75%約340g
70%約318g

例えば、加熱歩留率80%の場合です。

453.6g×80%=約362.9g

生肉では1ポンドでも、焼成後は約363gになります。

ただし、これは計算例です。

実際の加熱歩留率は、次の条件で変わります。

  • 部位
  • 脂肪量
  • 肉の厚さ
  • 加熱温度
  • 加熱時間
  • 焼き加減
  • 冷蔵・冷凍
  • 解凍状態
  • 休ませる時間

店舗では、実際に焼成前後の重量を測定してください。

感覚ではなく、実績値を原価計算へ使用します。

1ポンドステーキの原価計算

1皿の原価は、kg単価に使用重量を掛けて求めます。

肉原価=牛肉の実質原価単価×使用重量

原料単価3,000円/kgの場合

  • 実質原価単価:税抜3,000円/kg
  • 使用重量:0.4536kg

税抜3,000円×0.4536kg=税抜約1,361円

牛肉だけで税抜約1,361円です。

原料単価4,000円/kgの場合

税抜4,000円×0.4536kg=税抜約1,814円

原料単価5,000円/kgの場合

税抜5,000円×0.4536kg=税抜約2,268円

実質原価単価1ポンド分の肉原価
税抜2,000円/kg税抜約907円
税抜2,500円/kg税抜約1,134円
税抜3,000円/kg税抜約1,361円
税抜3,500円/kg税抜約1,588円
税抜4,000円/kg税抜約1,814円
税抜5,000円/kg税抜約2,268円

ここで使用するのは、仕入単価ではありません。

歩留りや運賃を含めた実質原価単価です。

仕入単価と実質原価は違う

例えば、税抜2,400円/kgの商品を仕入れたとします。

整形歩留率が80%の場合です。

使用可能部分原価=税抜2,400円÷80%

=税抜3,000円/kg

1ポンド分では次の金額です。

税抜3,000円×0.4536kg=税抜約1,361円

仕入単価だけで計算すると、次の金額になります。

税抜2,400円×0.4536kg=税抜約1,089円

その差は、税抜約272円です。

1皿では小さく見えるかもしれません。

100皿販売すると、税抜約27,200円の差になります。

利益を守るには、歩留りを含めて計算します。

付け合わせを含む1皿原価

ステーキ商品の原価は、牛肉だけではありません。

次の費用が加わります。

  • ソース
  • 塩・香辛料
  • 野菜
  • ライス・パン
  • スープ
  • バター・油
  • 包材
  • 人件費
  • 販売手数料

計算例

項目原価
1ポンド分の牛肉税抜1,361円
ソース・調味料税抜100円
付け合わせ税抜180円
ライス・スープ税抜150円
合計食材原価税抜1,791円

販売価格が税抜5,500円の場合です。

食材原価率=税抜1,791円÷税抜5,500円×100

=約32.6%

これは食材だけの原価率です。

人件費や家賃などは含みません。

販売価格から仕入れ可能原価を逆算する

牛肉を先に仕入れるのではなく、販売価格から逆算します。

計算式は次のとおりです。

目標食材原価=販売価格×目標食材原価率

例えば、次の条件です。

  • 税抜販売価格:5,500円
  • 目標食材原価率:30%

税抜5,500円×30%=税抜1,650円

付け合わせなどに税抜400円かかる場合です。

牛肉に使える原価は次のとおりです。

税抜1,650円-税抜400円=税抜1,250円

1ポンドに使用できる牛肉原価は税抜1,250円です。

1kg当たりでは次の金額になります。

税抜1,250円÷0.4536kg=税抜約2,756円/kg

つまり、目標原価率を守るには、実質原価が税抜約2,756円/kg以下の原料が一つの目安になります。

この考え方なら、仕入れてから売り方に困りません。

先に商品と販売価格を設計できます。

1ポンドステーキで利益を残す5つの方法

1.脂肪の少ない規格を選ぶ

脂肪が多い商品は、整形時のロスが増える場合があります。

仕入単価だけでなく、整形後原価を確認します。

2.1枚取りできる部位を確認する

同じ部分肉でも、すべてを454gで切れるとは限りません。

端の部分は重量や形が揃わない場合があります。

残りを別メニューへ使えるか考えます。

3.端材のメニューを決める

1ポンドステーキを切り出した後の端材は、次に活用できます。

  • サイコロステーキ
  • 牛肉カレー
  • ステーキ丼
  • ガーリックライス
  • 牛肉炒め
  • ミンチ原料

端材を廃棄せず、別メニューへつなげます。

4.重量を複数から選べるようにする

1ポンドだけでは、注文できる顧客が限られます。

例えば、次の重量を用意します。

  • 150g
  • 200g
  • 300g
  • ハーフポンド
  • 1ポンド

同じ原料から、複数の客単価を作れます。

5.シェア商品として提案する

1ポンドを一人用と決める必要はありません。

2人用やグループ用にすれば、注文しやすくなります。

ソースを複数用意する方法もあります。

重量の大きさを、体験価値へ変えることが重要です。

1ポンドステーキにホルスタイン経産牛は使えるか

ホルスタイン経産牛は、赤身が多い傾向があります。

脂の重さを抑えたステーキを作りたい場合、候補になります。

ただし、すべての部位が厚切りに向くわけではありません。

次の条件を確認します。

  • 部位
  • 個体の肉質
  • 筋の状態
  • 脂肪の付き方
  • カット方向
  • 熟成状態
  • 加熱方法

ホルスタイン経産牛を和牛と同じ方法で扱うと、硬さが目立つことがあります。

赤身の味を活かす商品として設計してください。

肉質や部位ごとの用途は、関連記事で詳しく解説しています。

ホルスタイン牛肉の特徴・肉質・業務用での使い方

1ポンドに関するよくある質問

1ポンドは500gですか

500gではありません。

正確には453.59237gです。

覚えやすくする場合は、約454gまたは約450gとします。

ハーフポンドは何グラムですか

約226.8gです。

商品表示では約227gと考えられます。

クオーターポンドは何グラムですか

約113.4gです。

1ポンドの4分の1です。

1ポンドは何オンスですか

ポンドは16オンスです。

8オンスはハーフポンドになります。

1ポンドステーキは一人前ですか

一人前として販売される場合もあります。

ただし、一般的なステーキより大きな量です。

食べられる量には個人差があります。

シェア商品としても設計できます。

焼いた後も1ポンドありますか

通常は、加熱によって水分や脂肪が減ります。

生肉重量が1ポンドでも、加熱後重量は少なくなります。

実際の加熱歩留りを測定してください。

1ポンドステーキの原価はいくらですか

牛肉の実質原価単価によって変わります。

実質原価が税抜3,000円/kgなら、肉原価は税抜約1,361円です。

付け合わせや調味料は別に計算します。

まとめ|1ポンドを重量ではなく利益商品として考える

1ポンドは、正確には453.59237gです。

実務では、約454gまたは約450gとして扱われます。

1ポンドは16オンスです。

ハーフポンドは約227gです。

クオーターポンドは約113gです。

1ポンドステーキを商品化する場合は、重量だけで判断しません。

確認する項目は次のとおりです。

  1. 使用する部位
  2. 整形歩留り
  3. 加熱歩留り
  4. 1kg当たりの実質原価
  5. 付け合わせ原価
  6. 販売価格
  7. 食材原価率
  8. 端材の活用方法

部位を仕入れるだけでは、利益は生まれません。

どの重量で、誰に、いくらで販売するかを決めます。

1ポンドという大きさを、話題性だけで終わらせてはいけません。

顧客が注文したくなる体験へ変えます。

さらに、端材まで商品化し、店舗全体の利益改善へつなげます。

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  • 1枚取りできる重量
  • 部位
  • 厚さ
  • 脂肪量
  • 整形状態
  • 想定歩留り
  • ロット
  • 冷蔵・冷凍

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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