牛肉の料理にビールやワインを使ったレシピまとめ

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今回は、このビールやワインを使って牛肉を柔らかくしいきます。

これは、食肉のPHは5.6~6.0付近であり、肉のタンパク質の等電点でありますのでこのまま加熱した場合、タンパク質同士が結合して緻密な構造をとるため、肉がしまり、肉汁が流出しやすくなります。

そこでPHを酸性側に、あるいは、アルカリ側に調整するとジューシーになります。

この原理を利用したのが、肉をワインやビール、マリネ液に漬けた後に加熱調理すると、肉が風味よく柔らかく仕上がります。

この下処理は筋肉内プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の活性化作用も加わることになります。

食塩の添加はタンパク質の結合をゆるめ、間隙を作り、ジューシーさをもたらします。また、筋繊維が太く風味のある牛肉は、加熱直前に振り塩をすると食味が良くなります。

豚肉や鶏肉は塩と香辛料をして5~10分置き、浸透圧の作用で特有の臭みを除きます。加熱すると保水性がよく、弾力のある加熱肉となります。

味噌、醤油、清酒などの発酵調味料は、PHがほぼ類似していますので、同様の効果が期待できます。

目次

お酒を使うと牛肉が柔らかくなります。豚肉料理のおまけ付き

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料理には、たったひと工夫により劇的に味わいや本来持ち合わせるものを変化させることができます。

韓国料理の焼肉には、醤油や酒とともに、砂糖がよく使われます。砂糖の添加で、タンパク質と水素結合で、タンパク質分子の変性を抑制しますので、肉が柔らかく仕上がります。

今回のレシピは、豚肉料理にビールを使ったレシピを追加していきますので、良ければ参考になればと思います。

牛肉のビール煮

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材料(4人分)

牛バラ肉(塊)・・・600g
玉ねぎ・・・1と1/2
バター・・・60g
≪A≫
ビール・・・350ml
水・・・2カップ
ローリエ・・・1枚
塩・・・小さじ1強
胡椒・・・適量

じゃがいも・・・300g
塩・・・小さじ1/4杯

作り方

  • 牛肉は大きめの一口大にきります。玉ねぎは薄切りにします。

フライパンにバター30gを熱してたまねぎを薄く色づくまで炒め、鍋にいれます。

  • 残りのバターを熱して肉の全面を焼き付け、先ほどの鍋にいれます。
  • 鍋に≪A≫を加えて火にかけ、煮立ったら火を弱め、牛肉が柔らかくなるまで2時間ほど煮ます。
  • じゃがいもは皮をむいて一口大に切り、柔らかくなるまでゆでて、塩をふります。
  • 牛肉をいれた鍋が少し煮つまるくらいになったら器に盛り、じゃがいもを添えて完成です。

ひとくちメモ

脂肪と赤身が重なりあったバラ肉は、濃厚なうまみが持ち味です。加熱するほどに柔らかくなるので煮込み料理に向いています。ビールを使うことでより柔らかくなります。

牛肉のワイン煮

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材料(4人分)

牛もも(かたまり)・・・800g
≪A≫
赤ワイン・・・500ml
ローリエ・・・2枚
にんにく・・・2片

玉ねぎ・・・1個
セロリ・・・50g
油・・・大さじ4杯
小麦粉・・・大さじ2杯

≪B≫
固形スープ・・・1個
塩・・・小さじ1杯弱
胡椒・・・少々

≪C≫
バター・・・50g
砂糖・・・30g

作り方

  • 牛肉はひとくち大に切り、≪A≫に一晩漬けます。汁気を切り、漬け汁とりおく。
  • にんにく、たまねぎ、セロリはみじんぎりにし、煮込み用鍋に油大さじ2杯を熱してしんなりするまで炒めます。
  • フライパンに残りの油を熱して肉を入れ、焦げ色がつくまで焼いて、先ほどの香味野菜に加えます。
  • 小麦粉を振って粉がみえなくなるまで炒め、漬け汁と≪B≫、水適量を加えて煮込みます。煮立ったら火を弱め、アクをとりながら2時間ほど煮込みます。途中、肉が水面からでたら水を適用足します。
  • やわらかくなった肉を取り出し、煮汁は裏ごしをするか、ミキサーにかけ、鍋にもどします。

≪C≫を別の鍋に入れて火にかけ、色づいたら裏ごしした煮汁を煮詰めます。肉を戻し入れ、味をからめながら煮ます。

ひとくちメモ

モモ肉は赤身がつよく、脂肪が少なく、ヘルシーな部位です。赤ワインでマリネし、さらに赤ワインを加えて煮込むので、牛肉のうまみが引き出され、柔らかく仕上がります。

豚肉のビール煮

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材料(4人分)

豚バラ肉・・・8枚(一切れ50g)
塩・・・小さじ3/5杯
胡椒・・・少量
サラダ油・・・大さじ1と1/2杯
バター・・・大さじ1と1/2杯

玉ねぎ・・・2/3個(150g)
ニンジン・・・1本ちょっと
洋松茸・・・8個
バター・・・大さじ2と1/2杯
小麦粉・・・大さじ1と1/2
塩・・・小さじ2/5杯
ビール・・・2カップ
ブイヨン・・・(湯+固形スープ1/3個強)1と1/4カップ
生クリーム・・・1/2カップ
塩・・・少量
胡椒・・・少量

作り方(調理時間 約40分)

  • 豚肉は軽くたたき塩・コショウし、形を整えて元の厚さにもどしておきます。
  • 玉ねぎ・にんじんは薄切りにし、用松茸は縦4つにきります。
  • 豚肉をサラダ油・バターで色付く程度に強火で炒め、いったん取り出します。
  • なべにバターを補い、玉ねぎ、にんじんを炒めます。しんなりしてきたら小麦粉を振り入れ、火加減を弱めて全体に混ぜ合わせながら炒めます。そこに温めブイヨンとビールを加えます。
  • ここに豚肉をいれ、蓋を少しずらして弱火で約30分程度煮込みます。
  • 豚肉を取り出し、残りの煮汁を濾して別の鍋に移し、そこに生クリームを加えます。少し温めてから豚肉を戻し、塩・コショウで調味します。
  • 軽く炒めた洋松茸を入れ完成です。

※あっさり味にしたいときは、生クリームは入れなくてよいです。

まとめ

今回はビールや赤ワインを使ったレシピでしたが、安めのお肉を買ったときに重宝するのが、この発酵調味料やお酒類になってきます。

是非とも挑戦してみてください。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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