牛ヒレの整形・ステーキカット|写真で見る頭・中心・尾の使い分け

一本の牛ヒレを仕入れたら、どこを整形し、頭・中心・尾をどの料理へ配分するかで、提供できる枚数や実質原価が変わります。元記事の20枚の写真を順番どおりに使い、海外のカット例と国内での整形例を分けて確認します。

目次

写真を見る前に確認したいこと

写真の5cm、1.5~2cm、2cm、5~6枚は掲載原料での作業例です。全商品に共通する寸法や歩留まりではありません。国・取引先によってフィレミニヨン、シャトーブリアン、トルヌード等の呼ぶ範囲が異なるため、発注時は位置・厚み・重量・整形状態を合わせて指定します。

清潔で安定した作業台・包丁を使い、刃の進む先に手を置かず、原料の品温と交差汚染を管理します。以下は購入者側で行う加工例で、当社の個別カットサービスを確約するものではありません。

ヒレ部位のプライマルカットとトリミング

表面の脂肪、スジをトリミングします。

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まず頭のくびれで分割(1)、シッポも5cm幅でカットし(4)、残りを2分割します。

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フィレミニヨン・ステーキ

写真の1の頭側を使う、元記事の「フィレミニヨン・ステーキ」の作業例です。ここでは1.5~2cmに切っています。名称や切り取る範囲は国・料理・取引規格で異なり、頭側を一律に同じ名前で販売する基準ではありません。

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掲載原料では5~6枚を取る例です。原料の大きさ・整形・一枚の重量によって枚数は変わります。

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フィレミニヨン・ステーキ

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シャトーブリアン

形のよい2の部位はロースト用でも提供できるが、ここではステーキをとります。

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2cmの厚さにカッティングします。

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シャトーブリアン

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トルネード・ステーキ

写真の3の細い部分に豚の背脂を巻く商品化例です。豚肉を含む料理になるため、牛肉単体のレア仕上げを適用しません。脂を含めて中心まで十分に加熱する条件を確認します。

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1,5cm厚さにカッティングすると、風味のよい、色どりのきれいなステーキの品揃えができる。

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トルネード・ステーキ

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加熱は厚さや時間だけで判断しない

写真の厚さや焼き色は、安全な加熱の判定基準ではありません。肉は表示に沿って低温管理し、長時間の常温放置を避け、必要量ずつ作業します。表面を焼くのは香りや焼き色をつけるためで、「肉汁を閉じ込めて安全にする」という意味ではありません。

厚生労働省の家庭調理の目安は、中心75℃で1分間以上です。特に豚の背脂を巻いたもの、筋切り・結着・注入などをした肉は、中心まで十分に加熱してください。中心温度計で最も熱が入りにくい部分の温度と時間を確認し、「厚さ2cmなら3分」「ミディアムレアならよい」と一律に判断しません。

油脂は料理と加熱温度に合わせて選びます。植物油は融点が違うから不適切、と一律にはいえません。ブランデーやフランベも必須ではなく、火災ややけどの危険があるため、設備と作業に習熟していない場合は行わないでください。生肉用と加熱後の器具も分けます。

厚生労働省・家庭での食中毒予防

ヒレ部位の日本での整形・すじひき

裏面側の骨肌、脂肪を除去します。

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部位を裏返し、写真のAで示す、頭側に付着した周辺の余剰肉・脂を整えます。付着物をヒレ本体と区別し、写真中の呼称だけで別の部分肉である「かいのみ」と同じ商品とは判断しません。

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表面の脂肪およびヒレ頭側の三角脂を除去します。

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表面のすじおよびヒレのみみ上部のすじをみみがヒレから身割れしないよう注意しながら除去します。

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ヒレのステーキカッティング方法

次の図は、頭・中心・尾側の形状に応じて用途配分する例です。A/B/Cや料理名は掲載資料での呼び分けで、肉質等級や世界共通の切り分け規格を表すものではありません。

  • (A)テンダーロインバット(メダイヨン)
  • (B)テンダーロイン(フィレミニヨン)
  • (C)テンダーロインチップ(プチフィレ)となります。
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テンダーロインバットの頭の部分とテンダーロインチップは「焼肉用」として、残りを「ステーキ用」に提供します。「ステーキ用」の他「ローストビーフ用」にも提供できます。

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ステーキ用にカッティングする時、食品用のフィルムなどでヒレを包み、形を整えてステーキ用にすると形がよくなります。

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食品用フィルムで形を整えて切る例。フィルムは製品の用途・耐熱条件を守り、加熱前に必要に応じて取り外します。

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ローストビーフ用

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原料の規格・用途・歩留まりを選ぶ

頭・中心・尾の用途、残す脂とすじ、一皿の提供重量を決めてから原料を選びます。仕入重量と整形後の使用可能重量、別用途に使う端材・廃棄を分けて量り、整形歩留まりを確認します。使用可能部分のkg原価は、送料や加工費等を含む金額÷使用可能重量で比較し、加熱後の重量減少は別に評価します。写真から実測歩留まりや現在価格を推定しません。

Mマートは食材等を仕入れる企業・店舗・組織・団体向けで、購入には会員登録が必要です。家庭の一般消費者向けの購入案内ではありません。商品ごとの原料・加工状態、冷蔵/冷凍、不定貫重量、最低ロット、税込/税別、送料、出荷日と到着見込みを確認し、在庫・納期や希望規格が不明な場合は注文前にお問い合わせください。

業務用牛肉を探す事業者の方は、用途・原料規格・重量・ロットを商品一覧で確認してください。リンク先は国産ホルスタイン経産牛等の掲載原料の一覧であり、ヒレの現在在庫やカット対応を保証する案内ではありません。 五十嵐商会のMマート商品一覧で現行の取引条件を確認する

まとめ

ヒレは一本を同じ大きさに切るだけでなく、形と用途に応じて配分します。写真番号と説明を照合し、名称だけで規格を決めず、整形に使う時間・使用可能重量・加熱条件まで含めて判断しましょう。

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用途、部位、歩留り、原価管理を確認しながら、自社に合う商品をご検討ください。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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