業務用牛肉を安く仕入れる7つの方法|歩留り・送料・原価で比較

業務用牛肉の仕入れで、次のように悩んでいませんか。

  • 牛肉の仕入価格が上がっている
  • 安い商品を買っても利益が残らない
  • 整形すると重量が大きく減る
  • 仕込みに時間がかかる
  • 送料を含めると割高になる
  • 端材や筋を使い切れない
  • どの仕入れ先を選べばよいか分からない

業務用牛肉を安く仕入れる方法は、最安値の商品を探すことではありません。

重要なのは、使用可能な牛肉1kg当たりの実質原価です。

商品単価だけでなく、歩留り、送料、整形時間、廃棄ロスまで計算します。

さらに、どのメニューで、いくらで販売できるかも考えます。

この記事では、業務用牛肉の仕入れ原価を下げる7つの方法を解説します。

飲食店、精肉店、惣菜製造業者、食品メーカーの仕入れ判断にお役立てください。

目次

業務用牛肉は仕入単価だけで選ぶと高くつく

結論から言えば、kg単価が安い商品ほど利益が残るとは限りません。

牛肉は、仕入れた重量をすべて商品にできない場合があります。

余分な脂肪、筋、変色部分などを除去するためです。

例えば、税抜1,600円/kgの商品を仕入れても、想定歩留りが75%なら、使用可能部分の原価は変わります。

計算式は次のとおりです。

税抜1,600円÷想定歩留り75%=税抜約2,133円/使用可能kg

ここへ送料と作業人件費が加わります。

一方、税抜1,900円/kgでも、想定歩留りが95%なら次の原価です。

税抜1,900円÷想定歩留り95%=税抜2,000円/使用可能kg

仕入単価は高くても、使用可能部分では安くなることがあります。

これが、牛肉の仕入れで歩留りを見る理由です。

牛肉の実質的な仕入れ原価を決める5つの要素

牛肉の仕入れ原価は、主に5つの要素で決まります。

1.商品のkg単価

最初に確認するのが、商品そのものの単価です。

税込か税抜かを必ず確認してください。

比較する場合は、税区分を統一します。

2.整形後の想定歩留り

歩留りとは、仕入重量のうち、実際に使用できる割合です。

計算式は次のとおりです。

想定歩留り=使用可能重量÷仕入重量×100

同じ部位でも、整形状態によって歩留りが変わります。

3.ケースごとの送料

インターネット仕入れでは、送料も原価です。

商品代が安くても、少量注文では送料負担が大きくなります。

送料は、仕入重量ではなく、使用可能重量で割ってください。

4.整形・加工にかかる人件費

未整形品には、次の作業が発生します。

  • 開梱
  • 脂肪除去
  • 筋引き
  • 成形
  • ポーションカット
  • 清掃
  • 廃棄物処理

担当者の作業時間も原価に含まれます。

5.在庫・廃棄・販売ロス

大きなロットは、1kg当たりの送料を下げやすくなります。

しかし、売り切れなければ廃棄ロスが発生します。

業務用牛肉を安く仕入れる7つの方法

1.売りたいメニューから部位を選ぶ

牛肉を見てからメニューを考えると、用途に困ることがあります。

先に、次の項目を決めてください。

  • 提供するメニュー
  • 販売価格
  • 1食の使用量
  • 目標原価率
  • 1日の販売予定数

例えば、税抜1,500円のステーキランチを販売するとします。

目標の食材原価率を30%に設定した場合、食材全体の上限は税抜450円です。

付け合わせ、ソース、ご飯などを税抜180円とすると、牛肉に使える原価は税抜270円です。

120g使用する場合、許容できる牛肉原価は次のとおりです。

税抜270円÷0.12kg=税抜2,250円/使用可能kg

この金額を基準に、部位と商品を探します。

2.可食部1kg当たりの原価を比較する

商品ページのkg単価だけを並べてはいけません。

次の式を使います。

実質原価=商品代+送料+加工人件費-副産物の回収価値

その金額を、使用可能重量で割ります。

実質使用原価=実質原価÷使用可能重量

筋、脂肪、端材を別商品にできる場合は、その販売価値も考慮できます。

ただし、売れる予定のない端材を高く評価してはいけません。

3.未整形品と整形済み品を比較する

未整形品は、仕入単価を抑えやすい商品です。

自社に整形技術があり、端材も商品化できる場合に向きます。

一方、整形済み品には次の利点があります。

  • 仕込み時間を短縮しやすい
  • 歩留りを計算しやすい
  • 作業者による差を抑えやすい
  • 廃棄物を減らしやすい
  • 必要量を予測しやすい

ただし、整形済み品が必ず有利とは限りません。

端材まで販売できる精肉店では、未整形品が有利な場合があります。

自社の加工技術と販売力で判断してください。

4.送料を使用可能重量で割る

送料は、ケース当たりで表示されることがあります。

例えば、送料が税抜1,500円だとします。

10kg仕入れ、想定歩留りが75%の場合、使用可能重量は7.5kgです。

税抜1,500円÷7.5kg=税抜200円/使用可能kg

想定歩留り95%なら、使用可能重量は9.5kgです。

税抜1,500円÷9.5kg=税抜約158円/使用可能kg

同じ送料でも、歩留りによって負担が変わります。

5.自社に合うロットを選ぶ

安いケース商品でも、売り切れなければ利益は残りません。

確認する項目は次のとおりです。

  • 1ケースの重量
  • 1個当たりの重量
  • 1日当たりの使用量
  • 冷蔵庫・冷凍庫の容量
  • 解凍後の使用計画
  • 賞味期限
  • 発注から納品までの日数

1kg当たりの安さと、在庫回転のバランスを取ります。

6.品種や部位の代替案を持つ

同じメニューでも、使用できる牛肉は一つではありません。

例えば、ローストビーフでは次の部位が候補になります。

  • うちもも
  • しんたま
  • ランプ
  • イチボ
  • 肩系の一部

肉質、形、歩留り、販売価格によって選択します。

また、和牛、交雑牛、ホルスタインでは、肉質と価格帯が異なります。

単純に高い牛肉から安い牛肉へ変えるのではありません。

メニューの価値を保てる原料を選ぶことが重要です。

7.初回は試験仕入れで確認する

初めての商品を、大量に仕入れるのは危険です。

可能であれば、試験仕入れを行います。

入荷時に次の項目を記録してください。

  • 入荷重量
  • 解凍後重量
  • 整形後重量
  • 脂肪・筋・端材重量
  • 整形時間
  • 加熱後重量
  • 1食の使用量
  • 実際の販売数
  • 顧客の反応
  • 再注文するか

この記録が、次回の仕入れ判断に使えます。

Mマートを業務用牛肉の仕入れに活用するメリット

Mマートは、業務用食材などを扱うBtoBの電子商取引市場です。

株式会社Mマートは2000年に設立されています。

公式サイトでは、買い手会員数を24万社以上と案内しています。

格安商品、差別化商品、メニュー別商品などの検索入口があります。

複数の商品を比較できる

既存の仕入れ先だけでなく、全国の商品を比較できます。

次の項目を並べて確認してください。

  • 牛の種類
  • 部位
  • 原産地
  • 価格
  • ロット
  • 送料
  • 整形状態
  • 冷蔵・冷凍
  • 1個重量

用途や特徴から商品を探せる

部位名だけでなく、メニューから商品を探せる入口があります。

「ローストビーフ用」「ステーキ用」など、用途から探す方法も有効です。

ただし、用途表示だけで購入を決めてはいけません。

肉質、厚み、整形状態も確認してください。

新しい仕入れ先を試しやすい

インターネット仕入れは、新しい商品や仕入れ先を比較する手段になります。

既存の取引先をすべて変更する必要はありません。

不足する商品や、新しいメニュー原料から試す方法があります。

Mマートでも必ず安くなるとは限らない

Mマートを使えば、すべての商品が最安になるわけではありません。

次の条件で総額が変わります。

  • 出店社
  • 発送地域
  • 送料
  • 最小ロット
  • 整形状態
  • 決済条件
  • 冷蔵・冷凍
  • 品質のばらつき

商品ページの価格だけでなく、納品後の使用原価まで計算してください。

未整形品と整形済み品の実質原価を比較

ここでは、2つの商品を比較します。

数値は説明用の仮定です。

商品A・未整形品

  • 商品単価:税抜1,600円/kg
  • 仕入重量:10kg
  • 商品代:税抜16,000円
  • 想定歩留り:75%
  • 使用可能重量:7.5kg
  • 送料:税抜1,500円
  • 整形時間:30分
  • 時間単価:税抜1,500円
  • 加工人件費:税抜750円

総原価は次のとおりです。

税抜16,000円+1,500円+750円=18,250円

使用可能部分の原価は次のとおりです。

税抜18,250円÷7.5kg=税抜約2,433円/kg

商品B・整形済み品

  • 商品単価:税抜1,950円/kg
  • 仕入重量:10kg
  • 商品代:税抜19,500円
  • 想定歩留り:95%
  • 使用可能重量:9.5kg
  • 送料:税抜1,500円
  • 作業時間:10分
  • 時間単価:税抜1,500円
  • 加工人件費:税抜250円

総原価は次のとおりです。

税抜19,500円+1,500円+250円=21,250円

使用可能部分の原価は次のとおりです。

税抜21,250円÷9.5kg=税抜約2,237円/kg

120g使用した場合

  • 商品A:約292円
  • 商品B:約268円
  • 差額:約24円

1,000食では、約24,000円の差になります。

商品Bは、仕入単価では税抜350円高い商品です。

しかし、実質的な使用原価は低くなりました。

この試算には、調味料、光熱費、包材費、廃棄処理費、消費税を含みません。

実際の歩留りと作業時間は、商品や作業者によって異なります。

業種別に見る牛肉の仕入れ判断

飲食店

飲食店では、1食当たりの原価を重視します。

確認する項目は次のとおりです。

  • 1食の肉重量
  • 販売価格
  • 目標原価率
  • 1日の販売数
  • 仕込み時間
  • 端材の使用先

一つの部位を、複数メニューに展開するとロスを減らせます。

精肉店・スーパー

精肉店では、未整形品も商品化しやすい特徴があります。

  • 本体:ステーキ、スライス
  • 脂肪:牛脂
  • 端材:切り落とし
  • 筋:煮込み用
  • 形の悪い部分:味付け商品

加工技術と売場展開があれば、未整形品の価値を高められます。

惣菜製造業者

惣菜製造では、作業の再現性が重要です。

次の規格を確認してください。

  • 1個重量
  • 脂肪の残り方
  • 筋引きの状態
  • 厚さ
  • 加熱前後の歩留り
  • ロット内のばらつき

整形済み品は、製造時間を短縮しやすい商品です。

食品メーカー・加工業者

食品メーカーでは、安定供給と規格が重要です。

単発で安い商品でも、ロットごとの差が大きいと製造原価が不安定になります。

  • 月間必要数量
  • 規格許容範囲
  • 原料切り替え条件
  • 代替可能部位
  • 冷凍保管能力
  • 継続供給の可否

価格と同時に、供給の安定性を確認します。

牛肉を仕入れる前に確認したい10項目

  1. 牛の種類
  2. 原産地
  3. 部位名
  4. 整形状態
  5. 脂肪・筋の残り方
  6. 1個重量
  7. ケース重量
  8. 冷蔵・冷凍
  9. 送料と納期
  10. 最終的な使用用途

特に重要なのは、最終用途です。

「安いから買う」のではありません。

「利益が残るメニューに使えるから買う」と判断します。

ホルスタイン経産牛を仕入れに活用する考え方

ホルスタイン経産牛は、赤身の色や肉の食感を活かした商品に活用できます。

ただし、部位や個体によって肉質が異なります。

すべての部位を、和牛や交雑牛と同じ使い方にすることはできません。

例えば、次の用途が考えられます。

  • ローストビーフ
  • 煮込み
  • 薄切り
  • 焼きしゃぶ
  • 惣菜原料
  • 加工原料
  • 味付け商品

重要なのは、安い代替品として扱わないことです。

赤身の特徴を活かせるメニューを設計します。

五十嵐商会では、ホルスタイン経産牛の肉質と部位を確認しながら、用途に合う商品をご案内しています。

牛肉の仕入れに関するよくある質問

最も安い牛肉部位を選べばよいですか?

部位単価だけでは判断できません。

歩留り、調理法、販売価格によって利益が変わります。

整形済み商品は割高ですか?

仕入単価は高く見える場合があります。

しかし、歩留りと加工時間を含めると安くなることがあります。

Mマートの商品はすべて安いですか?

すべての商品が最安とは限りません。

送料、ロット、規格を含めて比較してください。

初めての出店社から購入するときは何を確認しますか?

商品規格、送料、納期、保存温度、重量範囲を確認します。

用途を伝えて、適性を質問することも重要です。

仕入れ先を変更するべきですか?

すべてを変更する必要はありません。

現在の仕入れ先と比較し、一部の商品から試す方法があります。

まとめ|安い牛肉ではなく利益が残る牛肉を選ぶ

業務用牛肉を安く仕入れるために、最安値だけを探してはいけません。

確認するのは次の5点です。

  • 商品単価
  • 想定歩留り
  • 送料
  • 加工時間
  • 販売用途

重要なのは、使用可能部分1kg当たりの実質原価です。

さらに、1食当たりの原価まで計算します。

安い部位を仕入れることが目的ではありません。

お客様が満足するメニューを作り、利益を残すことが目的です。

五十嵐商会では、国産牛肉やホルスタイン経産牛を中心に、業務用牛肉を取り扱っています。

Mマートの商品一覧から、部位、規格、ロット、価格をご確認ください。

どの商品が自社用途に合うか分からない場合は、使用メニュー、必要数量、希望価格を添えてご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

業務用牛肉の仕入れをご検討中の方へ

五十嵐商会では、国産牛ホルスタイン経産牛を中心に、飲食店・精肉店・惣菜製造業者・食品メーカー向けの業務用原料を取り扱っています。

用途、部位、歩留り、原価管理を確認しながら、自社に合う商品をご検討ください。

名前

この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

名前

コメント

コメント一覧 (1件)

コメントする

CAPTCHA


     
牛肉の知識のピックアップ記事
     
牛肉の購入方法のピックアップ記事
     
牛肉レシピのピックアップ記事
     
業務用食材市場Mマートのピックアップ記事
目次