牛肉の希少価値が高い【ミスジ】とは?

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牛肉の希少価値の高い部位で、知名度が高いとされる【ミスジ】があります。

ミスジとは、うで部位を分割した中の1部位になります。

笹の葉のような切り口が特徴といえ、中心に太いすじがあります。

ちなみにフランクの切り口も笹の葉ですが、中心に通っているのは脂です。

希少価値が高いゆえに高価ではありますが、是非とも堪能したいものです。

希少部位のミスジ

 

この記事を読むとわかること
  • 牛肉のミスジとはなに?
  • どのような箇所にミスジがあるのか?
  • ミスジの作り方。
  • おまけ「たたき」の作り方(牛肉編)


うで部位からミスジが出来上がるまでの解説と特徴についてご紹介していきます。

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目次

ミスジとは、かた(うで)部位で分割した非常に貴重な部位なります。

parts_b3

今回は、うで(かた)部位において分割したほんみすじについて記載していきます。

このミスジとは、非常に希少性が高く枝肉(牛半頭分)のなかでも2キロもないような部位で、非常に価値が高いものとなっており、価格が高額なものとなってきます

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かた(うで)部位の特徴と用途

 

関東名・・・かた(うで)もしくは、しゃくしと呼ぶ方もいます。
関西名・・・うで
英語名・・・ショルダー・クロッド

かた部位は皮下脂肪がついていますが、赤身部分が多く肉の厚い部位になります。

サシもはいりやすく見栄えよいものが多いです。

この部位は、部分によって肉質、柔らかさにかなりの差があるので注意が必要です。

小割部分を見ると、このことがよくわかります。

用途

主にすきやき用だが、両端はコマ材に使われることが多いです。

うで1

かた部位の小割

  • 先に、周りのすじを全部ひいてから作業を始めることが効率的に良いです。こうすると後の作業がしやすく早く仕上げることができます。
  • 周りのすじを全部引いてからといっても図のイ、ロのすじには手をつけないで、一旦残します。

・・・くり部位の全部
・・・ほんみすじ部位の太いすじ

うで3

かた部位よりにのうで部位を取り除きます。

かた部位と、にのうで部位に沿って分割します。

ほんみすじ部位の肉が、にのうで部位下側まであるので注意します。

うで4

かわら部位を取り除きます。

  • くり部位より、かわら部位を切りはなします。
  • 次に、ミスジ部位の裏側の点線より、かわら部位を分離します。

うで5

ほんみすじ部位のすじに沿って、くりとみすじに分割します。

うで6

ほんみすじ部位とこさんかく部位を分離します。

ほんみすじ部位あたま部位(太いすじのところ)下側のこさんかくをすじに沿って分割します。

うで7




ほんみすじの特徴と用途

 

関東名・・・したみすじ(ほんみすじ)
関西名・・・ほんみすじ
英語名・・・フラップ・アイアン

肩甲骨の上下に、肩甲骨にかぶさるようについているのがうわみすじで下の方がみすじになります。

この部分は、サシが最も入りやすく、見栄えのよい細長い肉質の赤身肉です。

肉質、味ともに非常に良いものとなっています。

略称で「みすじ」ともいいます。

用途において、焼肉、ミニステーキ、たたき、コマ材(見栄えのため)にも使われたりもします。

うで8

ほんみすじのまわりのすじをひきます。(小割の仕方)

  • ほんみすじ上面の脂肪をとりのぞき、みすじの外側のすじをひきます。

うで9

ほんみすじを分割し、なかすじを引く。

 

  • なかすじに沿って捌きナイフを入れて分割します。このすじは、中ほどが平らでなく凹凸になっています。
  • ナイフでみすじをひきます。

うで10

ほんみすじの仕上げ方

ミスジ

ほんみすじは、うで部位で一番商品価値のある部位です。

これは、まず、なかすじを取り除いてから商品づくりをしたほうが良いと思います。

  • 先端の8センチくらいはすじが薄いので取り除かなくてもよいです。
  • 2分割にすると、肉は厚くはないですが、焼肉やたたきの商品づくりには最適です。にのうで部位側より反対の方が柔らく価値が高いです。

うで11

たたきの上手な焼き方
  1. 形よく柵どりした肉を、タタキに焼く5~10分前に冷蔵庫から出し、肉の表面温度だけ常温にもどします。
    ※ここで注意が必要なのは、長時間常温の状態に置くと、肉の芯まで常温になり、火の通りが早く、肉の中まで火が通ってローストビーフ状になってしまいます。
  2. 焼く直前に、塩、コショウを多めに、肉の表面にまんべんなくすりこみます。
    ※塩、コショウを早くすると、ドリップがでて肉のうまみを逃してしまいます。
  3. ホットプレートまたは、フライパンを十分に熱してから、肉をのせ、肉の表面をきつね色になるまで焼きます。
    ※肉の表面に焦げ目をつけずに、白っぽく焼き上げてしまうと、せっかくの美味しい肉を損ねてしまうので注意が必要です。
  4. 焼きあがったら、肉は急速に冷やします。
    ※急速に冷やすといっても、氷水には入れない。うまみが逃げてしまいます。冷蔵庫などで保管してもよいです。

調理する前に牛肉を常温にもどして(肉芯温度をあげやすくするため)肉の表面に焦げ目をつけることが大切です。



まとめ

牛肉のみすじとは、かた部位から小割したほんの一部分からなります。

よく運動される「うで」の部位からすれば硬いのでは?

と思われがちですが、みすじにはそんな硬さを感じることはありません。

ただし、みすじ本体ですら硬い部分とやわらかい部分がありますので、どのような特徴をもっているのか記載した記事を紹介しておきます。

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牛肉にはまだまだ希少価値の高い部位がありますので、次の機会に紹介していきます。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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