黒毛和牛のサーロインはステーキが最適?ブロック肉から焼き方まで解説!

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サーロインといえばステーキの代表格といえる存在。

サーロインといえばステーキ!の代名詞と言えるぐらい認知されています。

しかし、本当にサーロインは何故ステーキとして使われるようになったのか。

また、黒毛和牛のサーロインステーキができるまでのポイントを抑えた焼き方について牛肉のプロが徹底解説します!

 

この記事を読むとわかること

  • サーロインという部位からステーキの生い立ちを知ることができる
  • サーロインステーキの焼き方
  • おいしいステーキの焼き具合(温度)とは?

についてご紹介していきます。

目次

高級部位としてのサーロインとは?

黒毛和牛のサーロイン

黒毛和牛のサーロイン

 

誰もが知っているサーロインステーキには、サーロインという部位から作られます。

リブロースともも部位の中間に位置にしているため、いわば腰にあたる部位になります。

よって、別名腰肉ともいわれます。

きめが細かくやわらかい最高の肉質をもっています。

「サーロインステーキ」としても有名な、ステーキに適した部位です。

また、背中(背骨付近)にあるため背ロースともいわれ、海外ではロインとも言われています。

ヒレはテンダーロイン、リブロースはリブロイン、サーロインの3つを「ステーキの三大ロイン」として位置付けられています。

サーロインは、ロインの中で「サー(Sir)」と言われ、ステーキとしての味わいから敬意を評されている意味で名付けられています。



黒毛和牛のサーロインとは一体どんなもの?

肉贈神戸牛

肉贈神戸牛

日本国内においては、肉専用種として黒毛和牛が代表的です。

国内において販売されている牛肉を大別すると「国産牛」と「和牛」に分けられています。

 

牛肉の国産牛と和牛はなにが違うの?

 

和牛はおいしさを追求した飼育方法がとられ、全国的に販売されている和牛の94%が黒毛和牛になります。

肉の味わいと脂の味わいのバランスに優れ、適度な食感が好まれることから絶大な人気を誇っています。

牛肉には格付けという品質を表す評価が設けられていることから、A4やA5などあります。

黒毛和牛のA5ランクとは|等級区分とブランド牛の関係性

数字が大きいほど品質が高いものになり、最上位のA5ランクはブランド牛として扱われます。

近年では、牛肉の旨味はオレイン酸の含有量と、おいしさは数字で表されるようにもなりました。

このように黒毛和牛は、肉質に優れていることからサーロインの品質も重なって国内においてはこれ以上にないものに仕上がっています。

黒毛和牛の通販選びにはこちら!

肉のプロが厳選する国産ブランド牛ランキング10選!専門家が本当におすすめする牛肉とは?

サーロインのステーキの作り方とは?

黒毛和牛のサーロイン

和牛サーロイン

一般的にはブロックでは提供されてないサーロインですが、ステーキになっていくまでの工程をご紹介していきます。

  • ばら先がロース芯より3センチ程度になるように、ばら先が長い場合は、ばら先を切り離します。

ステーキ1

  • 腰椎・胸椎・棘突起除去あとの軟骨、骨肌、汚れを除去します。

ステーキ2

  • 肋骨除去後の軟骨、骨肌、腰椎翼除去後の軟骨、骨肌、すじを除去します。

ステーキ3

  • 部位を裏返し脂肪は5ミリ程度に除去します。

ステーキ4

  • 背線側より約5センチ程度の所に脂肪のうえから線を引き、上面脂肪を除去後、すじを取り除きます。

ステーキ5



サーロインをステーキにするには?

リブロース切断面側から1枚が200g程度(品質によって大きさを変更)になるよう「ステーキ用」をカッティングしていきます。

 

ステーキ8

ステーキ用には、背側の脂肪とすじの整形状態によって商品価値が変わってきます。

ステーキ10

整形によって違うステーキの形

この整形の仕方の基本は、ステーキ用に切り身にしたものを整形します。

上手なステーキの焼き方

ステーキは焼く20分くらい前に冷蔵庫から出し室温に戻します。(肉の中心温度を早くあげるめため)。

フライパンは熱が均一になる底が厚めのものが向いています。

フライパンを熱して牛脂(ケンネン脂、無ければサラダ油)で全体をなじませ少し煙がでるくらい熱します。

そのあと盛り付けるときに表になる側を先に焼き、次に裏を焼きます。

表面に綺麗な焼きいろがついたら、弱火で2~3分(肉の厚さにもよる)蒸し焼きにします。

塩、コショウをかけるタイミングは様々です。(焼く前、焼いたあと)

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知っておくべき切り方のポイントはこちら!

牛肉の専門家の切り方をたった5つの種類を知るだけで肉料理が完璧!

ステーキの焼き具合と呼び名

牛肉の焼き方には種類があり、それぞれの好みはありますが特徴をとらえながら焼いてみてください。

ポイントは、肉芯温度!

  • レア(仏)ブル:中心部が生で内部の肉温は55℃~65℃以下
  • ミディアムレア(仏)セニャン:中心部は生の状態ですが状態がレアより焼けています。内部温度は65℃程度
  • ミディアム(仏)ア・ポワン:中心部はほんのりピンク色で生ではありません。内部温度は65℃~70℃
  • ウェルダン(仏)ビヤン・キュイ:中心まで焼かれていて、肉汁はほとんど出ない。内部温度は70℃~80℃



まとめ

サーロインの語源の由来ですが、英国ではヘンリー8世の食事にロイン(腰の部分)を出したところ、それを食べたヘンリー8世があまりのうまさにsirの称号を与えて、サーロインと呼ばれるようになったと言う説があります。

しかし加島祥造によれば民間語源説であり、sirはsur、つまり「上」の意味で腰の上部の肉という意味から来ているとしているともいわれていますが、長い歴史の中からみれば多くの人びとが魅了されたのではないでしょうか。

ステーキの焼き方は、中心の温度が非常に重要になっていますが、ここの温度差で上手な肉の焼きかたが変わってきます。

非常に難しい部分でもありますが肉を楽しむうえでかかせないものとなっています。

全国一律の工程ではなく代表的な方法で紹介させて頂きましたが、すべての作業や商品化までは地域のお店それぞれ違いがあり一概とは言えませんが、各地で独特の方法や作り方があります。

世の中には非常に面白い方法で商品作りを行っているお店もあり、まだまだ知る余地があります。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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