牛肉部位をプロが解説!「らんいち」を徹底解剖!「イチボ」とは何?

牛肉のらんいち部位
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赤身肉として代表的な「もも」部位を分割したときにできる「らんいち」について解説した記事になります。

赤身肉とあっさりとした味わいの特徴をもつ「もも」部位ですが、硬いという特徴からコマ材や切り落としなど使われます。

ですが、イチボステーキなどはもも部位からとれます。

イチボ部位とは、「らんいち」の1部分になります。

この「らんいち」の魅力と特徴、私たちに提供されるまでの過程をご紹介していきます。

この記事を読むとわかること

  • 「らんいち」という牛肉の部位が知ることができる。
  • 「らんいち」とはどのような味わいなのか知ることができる。
  • 「らんいち」はどういった方に向いているのか知ることができる。


について深掘りしていきます。

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目次

脂が苦手な人に最適なももステーキはらんいちにある!

 

らんいち部位

「サーロイン」に接続している部位ですが、ロイン系(サーロイン、リブロース、ヒレ)の最高部位に次ぐ準高級な部位として評価されています。

通称「らむ」ともよびます。

海外では、「トップサーロインバット(米)」ともよばれていて水分量が豊富なため、牛肉のパサつき感が感じられないほどみずみずしい部位となっています。

水分量が多いことからドリップの量がでやすく、うま味成分が流れやすさから品質劣化が早いものになっています。

現代の健康志向から牛肉の栄養価が見直され、食事でとった脂肪や体内の余分な脂肪を促進するカルニチンがあり、牛肉の赤身は他の食品に比べ、カルニチンを圧倒的に多く含んでいます。

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また、必須アミノ酸のロイシンは、体内で筋肉の合成を促進させる働きがあり、運動能力を向上させ、基礎代謝量をあげるので、太りにくい体質につながります。

筋力の衰えや基礎代謝量の減少が気になる中高年には嬉しい栄養素になります。

健康的でサーロインと比較しても赤身率が多い部位が「らんいち」となります。

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らんいちの特徴

「らんいち」は、サーロインに続く「らん」とそとももに続く「いちぼ」に小割することができます。

「らん」は、全体として肉色がよく、赤身肉であるがきめが細かく、脂肪も適度にあり、柔らかいです。

また「らん」は、真ん中の太いすじから分割することによって、「らんぼそ」と「らん」にさらに分割することができます。

とくに「らんぼそ」はもも部位のなかでもやわらかく、味もよい部位になります。

「いちぼ」はやや肉色が濃いですが、味のある部位であり全体のうちの1/2弱サーロイン側の肉厚の薄い部分の「クーレット」は、肉質が柔らかいです。

なお、筋肉繊維の方向に注意することがポイントになります。

では図解で解説していきます。



整形・すじひき・小割

らん表面の骨肌、すじ、脂肪を除去します。

らんいち4
仙尾椎除去部分のすじを除去します。

らんぷ
「らんかぶり」を除去します。

らんいち5
らんから「ネクタイ」を分割します。

らんぷ1
そとももとの切断面から、「らん」と「いちぼ」に分割します。

らんいち6
左側から「かぶり(A)」、「ネクタイ(B)」、「らん(C)」「いちぼ(D)」

らんぷ2

らんの脂肪は5ミリ程度の厚さに整形しますが、脂肪の質や商品づくりの違いによりすべて除去することがあります。

らんいち
脂肪の質のよいものは、脂肪をつけて「すきやき用」か「焼肉用」にし、脂肪を3ミリ程度つけて「ステーキ用」や「しゃぶしゃぶ用」に提供することができます。

らんいち1

そとももの切断面側からの太すじに沿って、「らん」と「らんぼそ」に分割します。分割線がわからない場合は、部位を裏返して、すじの位置や筋繊維の流れの違いを見て判断できます。

らんいち2

「らん」の「そともも」より太すじを5センチ程度除去します。

らんいち3

「いちぼ」のすじひき・整形・分割

いちぼの脂肪を3ミリ程度に整形します。

いちぼ5

そともも側から15センチ幅程度の脂肪は除去します。

いちぼ6

表面のすじを除去し、はじめに仙・尾椎側のすじ、次に「いちぼ」表面のすじを除去する。

この場合(A)の部分にすじがはいりこんでいるので、すじのうえの肉
をめくり1.5センチ程度中すじを除去します。

いちぼ7




商品になるまでに

らん

一般的に「らん」はその付着している脂肪の質により商品作りが違います。

脂肪の質のよい場合は、5ミリ程度脂肪をつけ、スライスし「すきやき」、脂肪を3ミリにして「しゃぶしゃぶ」になります。

いちぼ8

「らん」をサーロイン切断面から厚さ2センチ程度カッティングし、「らんぷステーキ」などに。また、「らん」を中央から1/2に柵どりをし、「ミニステーキ」も可能です。

エンドに近づくにつれて、肉質が硬くなるので、エンドから7センチ程度になったら「焼肉」、エンド3センチ程度「カレー用」にカッティングします。

らん

 

らんぼそ

サーロイン切断面から厚さ2センチ程度の厚さで「ステーキ用」をカッティングします。

エンドに近づくにつれて、肉質が硬くなるので、エンドから7センチ程度になったら「焼肉用」、エンドから3センチ程度は「カレー用」にカッティングするなどして提供できます。

らん2

イチボ

イチボは、そともも側の肉厚の部分(A)とサーロイン側の肉厚の薄い部分「クーレット(B)」に分割して商品化をします。

いちぼ2

そともも側の肉厚の部分は、肉質が硬いので薄くスライスして「切り落とし」、ダイス状にカッティングして「シチュー用」に提供できます。

なお、品質のよいものは、「たたき用、焼肉用」等に可能です。

いちぼ3

サーロイン側の肉厚の薄い部分「クーレット」は、筋繊維の流れに注意して焼肉用の柵どりにして、厚さ5ミリ程度の「焼肉用」で提供します。

また、ひとくち状のダイスにカッティングし「サイコロステーキ」として、またスライスして「しゃぶしゃぶ用」に提供可能です。

なお、品質のよいものは、「ステーキ用」としても提供できます。

いちぼ4



まとめ

あっさりしたものが食べたいと赤身肉を求める方が増えていますが健康志向や様々な要因があげられ、近年では、牛肉の栄養と機能が新たに再認識され貧血の予防やコレステロールがよくあげられています。

貧血を改善する鉄分は吸収の良さが必要ですが、ほうれん草などに含まれる野菜の鉄分に比べて、牛肉の赤身やレバーに多く含まれる鉄分は「ヘム鉄」という特別な分子構造をしていて、吸収性は2倍~10倍です。

効率的に鉄分をとるなら、牛肉に勝ものはありません。

これまで長い間、コレステロールの値は低いほうがいいと思われてきました。

血管を詰まらせ、動脈硬化、脳卒中をひきおこすと考えられていたからです。

ですが、健康に関する実証データから、コレステロールの働きが見直されつつあります。

コレステロールは、体内の無数の細胞膜を形成する成分で、脳の健康にも重要な役割を果たしています。

コレステロール値が低いと、うつ病を発症しやすく、高齢者の死亡率が高いこともわかってきました。

牛肉はコレステロールをほどよく含んでいます。また、もも部位の中でも比較的やわらかく味わいのある部位は、らんいちになります。

非常に赤身がつよい部分で脂肪交雑が少ないため脂が苦手な人ほどよい部分肉となるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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