全国で統一されている部分肉は、大別され11部位~13部位があります。
大別された肉質から調理にあわせて部位を個別するとおよそ200はあると言われています。
今回は、その中でも希少性が高く、また話題になってきている部位をご紹介していきます。
- 希少部位10選。
- 希少部位の特徴などわかる。
- 希少部位がどこの部位にあるかわかる。
聞きなれない部位名が多数存在しますので、それらがどこの部位なのかわかるようにしましたので、是非参考にしてみてください。
焼肉として使われる希少価値の高い部位を網羅しました!
今回は、格付け(品質)や品種よって違いはありますが、焼肉用として使われる希少部位をまとめてみました。
作業性や量が少ないことから非常に店頭に並ぶことがあまりありませんが、知っておいても損がないかと思います。
例えば、ステーキなどで代表的なヒレは、一頭の牛から得られる牛肉の中で、ヒレの占める割合はわずか3%しかありません。そのような部位が他にも多く存在しています。
その希少価値の高い部位をまとめてみましたので、是非ご参考にしていただければと思います。
- ネクタイ(らんいち部位)
- ともさんかく(しんたま部位)
- 千本すじ(そともも部位)
- ざぶとん(肩ロース)
- くり(うで部位)
- みすじ(うで部位)
- たわら(まえすね部位)
- かいのみ(ともばら部位)
- フランク(ともばら部位)
ネクタイ(らんいち部位)
らんぷ上面に付いている雑肉の間にある細かくて肉薄の部位です。柔らかく味もよいです。
品質の良いものは、サイコロステーキや焼肉、そのまま一枚のステーキ用として販売もされています。
まるしん(しんたま部位)
まるしんは赤身肉で柔らかく、(特別やわらかいとはいえない)形や大きさも手ごろです。
このまるしんは真ん中にすじが一枚入っている。
このすじに沿って2分割する場合もあります。下側の肉は薄く、上側は厚いがともに赤身肉で価値があります。
また、関西では、まるしんと呼ばれていますが、関東において「しんしん」と呼ばれています。
まるしんの分割とすじ引き
まるしんをすじに沿って2分割します。
内部を逆に持ち、真ん中に入っているすじに沿って手前よりナイフを入れます。
(図参照)左手ですじを張りながら、ナイフを徐々に深く入れ、すじに沿って分割します。
まるしんの商品化のポイントとは?
- 焼肉、たたきなどの商品づくりには、中のすじに沿って2等分にし、すじをよく取り除いてから商品づくりします。
- ステーキ、ローストビーフには、分割せずになかすじを半分位取り除いて、大きいままで商品づくりします。
- まるしんは、場所によって肉質や柔らかさに差があるので注意します。
- 中の太いすじは半分以上取り除いてから商品化にします。
ともさんかく(しんたま部位)
もも部位で最もサシの入りやすい部位で、そのサシも小さく見栄えよく、味もよいです。
(特に柔らかいほどではないです)形が三角形をしているのでともさんかくと呼ばれ、関西では「ヒウチ」とも呼ばれています。
ともさんかくの商品化のポイントとは?
- ともさんかくは肉の目の流れが変化していて、焼肉の厚さをよく考慮して切らなくてはなりません。
- ステーキ用に厚切りにするときは、必ず肉の目に直角に切らなければならないので、肉の目の流れの変化するところで部位を分割し、それぞれの目に対して直角に切る必要があります。
- サシが入っていて商品づくりをしても見栄えがよいのですが、見栄えほど柔らかくないので厚切りのステーキは、避けた方がよいです。
せんぼんすじ(そともも部位)
せんぼんすじと呼ばれるようにすじの多い部位。細長い断面の小さな赤身肉で、すじが入っているわりには柔らかいです。
ざぶとん(肩ロース部位)
赤身肉で肉が厚く、断面も適度にあり、サシも入りやすい部位(和牛)なので、見栄えも最高です。
ただ、風味は、リブロースやサーロインに比べて落ちます。
肉の目が一定していないので注意が必要です。また、肉質は、やや硬めなので厚く切らない方が良いです。
くり(うで部位)
くり部位の右側の端は肉が硬いが、他の部分はやわらかく、肉質もよいです。しかし、味にコクが少ないです。
くり部位のすじ引き
- くり上面のすじを引き、周りのすじを引きあげます。
- くり部位のなかすじを取り除き、くりを2つに分割します。
くり部位の商品化のポイントとは?
くり部位は、赤身の肉で商品づくりのしやすい部位です。
肉質はあまり柔らかくないので厚切りとしては難しいのですが、薄切りの焼肉として活用されます。
くり自体は、硬いところとやわらかい部分があり見極める必要があります。
和牛では広範囲に焼肉用としてもつかえますが、国産牛肉の場合は食べて判断するほうがよいです。
ほんみすじ・みすじ(うで部位)
肩甲骨の上下に、肩甲骨にかぶさるように付いているのがうわみすじで下の部分がほんみすじです。
この部分は、さしが入っているものがあり、見栄えのよい歯ごたえのある肉質の赤身肉です。
肉質、味ともよいです。
ほんみすじのすじ引きと小割
- ほんみすじの周りのすじを引きます。ほんみすじ上面の脂肪を取り除き、みすじの外側のすじを引きます。
- ほんみすじを分割し、なかすじを引きます。
ほんみすじ部位の商品化のポイントとは?
- ほんみすじは、うで部位で一番価値の高い部位です。これは、まず、なかすじを取り除いてから商品化にします。
- 先端の約8センチくらい(やわらかい部分)は、すじが薄いので取り除かなくてもよいです。
たわら(まえすね)
すね部位の一部であるたわら部位は、品質が良く柔らかいですが、すじが厚いので取り除かなくてはいけないところが多いです。
かいのみ(ともばら)
かいのみは赤身肉でサシが入りやすい部位です。
肉付きよいものは肉に厚みがありますが、そうでないものは薄い独特な肉質で、肉の目は粗いが柔らかい。
しかし水分が少ないためパサついた独特な味わいで、サガリの味わいによく似てます。
フランク(ともばら)
フランク部位は赤身肉でやや肉の厚い幅の広い部位です。柔らかく味も良いので、価値が高い部位となっています。
焼肉にカットすると笹の葉のようなサシの入り方から、地域によっては「笹の葉カルビ」とも名付けられています。
牛肉をよく知っているお店ならちゃんとメニューにあります。
まとめ
今回は、希少価値の高い部位を厳選してまとめましたがいかがだったでしょうか?
牛肉の部位には数多くの部位が存在しています。
たとえば、前バラのほんの一部分に「こうね」というものがあり、地域によっては限定的に提供されているお店があります。
まだまだ、多くの秘密がある牛肉の部位はありますが、新しい発見と料理方法については未知数です。
コメント
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