国産ホルスタイン経産牛のサーロインを仕入れ、「厚切り以外の使い方も知りたい」「筋の処理と火入れをそろえたい」ときに参考になるメニューを紹介します。
この記事でわかること
- ホルスタイン牛肉を使った一工夫のステーキ
- ホルスタイン牛肉を使ったグラタンとステーキ
- 筋の処理と安全な加熱を管理する調理器具
以上になります。
ホルスタインサーロイン肉などを使ったステーキなどのメニューをご紹介
ホルスタイン牛肉の硬さや味わいは、個体・月齢・脂肪交雑・熟成・筋の残り方・カット・加熱条件で変わります。「必ず硬い・味が薄い」とは言えません。赤身の味を活かすため、原料に合わせて厚みとメニューを選びます。
サーロイン全体が4kg・5kg以上でなければステーキにできない、という固定基準の根拠は確認できません。必要なのはロース芯の断面・長さ・整形後寸法と、1枚の厚み・重量です。重量だけで選ばず、試作で食感と提供量を確認します。
熟成も「と畜から5日以降」と日数だけで安全性や食感を保証せず、製造者の期限・保存温度・管理履歴を確認します。店内で安易に熟成期間を延長しないでください。
レシピ共通:筋切り後は中心温度を確認
加熱用牛肉は中心まで十分に火を通します。特に筋切り(テンダライズ)・調味液の浸透・結着・牛脂注入などの処理肉やひき肉は、中心75℃で1分間以上、または同等の加熱条件を確認してください。焼き色や肉汁の色、表面の焼き時間だけでは判定せず、温度計で中心温度と保持時間を確かめます。 厚生労働省掲載の衛生管理資料(加工処理肉の加熱)をご確認ください。
レシピの厚み・時間は試作の目安で、安全を保証する条件ではありません。初期温度・設備・量で熱の通りは変わります。清潔な筋切り器・まな板を使い、生肉の器具から加熱済み食品や野菜へ汚染を広げないようにします。中心温度計は洗浄・消毒し、使用前に動作を確認してください。
材料は料理に合わせた例です。グリエはリブロース、ステーキ丼はランプの例も含み、すべてをサーロインの同一規格として扱うものではありません。

牛肉のグリエ・レモンバター添え
材料
ホルスタインリブロース(厚さ1,5cm~2cm・150g~200g/一枚)・・・4枚
塩・・・肉の重量に対して0,8%程度
コショウ・・・少量
サラダ油・・・3~4杯
レモンバター・・・大さじ3杯
レモン汁・・・小さじ1杯
パセリ・・・(みじん切り)小さじ2杯程度
フライドポテト・・・じゃがいも300g
揚げ油・・・適量
塩、コショウ・・・少量
クレソン・・・3本
作り方
- グリルまたは厚手のグリルパンは、器具・油の使用条件に従って予熱し、油を薄く塗ります。煙が出るまでの空焼きや油の過熱は避けます。
- 牛肉は、肉叩きで軽くたたいてすじを切り、塩・コショウして、刷毛でサラダ油を全体に軽く塗ります。
- グリルの目に対して斜め45度に肉をのせて焼き始めます。焼いているうちに表面の脂気がなくなりますので、さらにサラダ油を塗ります。焼き目が付いたら肉を90度回転させます。斜め格子の模様がついたら裏返します。火加減を少し弱くして、同様に焼き目を付け、中心75℃で1分間以上、または同等の加熱条件まで火を通します。
- 盛り付けは、肉の上にレモンバターをのせ、フライドポテトとクレソンを添えます。
- レモンバターは、小さめのボウルにバターを柔らかく練り、レモン汁とパセリのみじん切りを加え、さらによく混ぜ合わせます。
- フライドポテトは、じゃがいもの皮をむき好みの形に切り、水洗いをして水気を切ります。油でカラリと揚げて、熱いうちに塩、コショウをふります。
ステーキ丼
材料
ホルスタインランプ肉・・・400g
玉ねぎ(すりおろし)・・・1/2個
塩・・・小さじ1杯弱
こしょう・・・少量
玉ねぎ・・・1と1/2個
油・・・大さじ1/2杯
バター・・・10g
焼き油・・・適宜
フォンドヴォー・・・200cc
オイスターソース・・・大さじ1杯
クレソン・・・1束
ご飯・・・米2カップ分
作り方
- 牛肉は叩いて伸ばしておきます。
- 玉ねぎ(1/2個)をすりおろして牛肉にまぶし、覆いをして冷蔵管理します。漬け込みは加熱の代わりにはなりません。
- 千切りにした玉ねぎ(1と1/2個)を油とバターで少し色付く程度に炒めます。
- フライパンに油を熱し、塩・こしょうした牛肉を両面から加熱します。続くソースでの加熱と合わせ、中心75℃で1分間以上、または同等の加熱条件を確認します。
- 牛肉を取り出しフライパンの油を捨てます。そこにフォンドヴォー・オイスターソース、炒めた玉ねぎを戻し、煮立てたところに牛肉を加えます。
- 水洗いした米は30分程水に浸しておき、あとは普通に炊きます。
- 温かいご飯ができたら1人分を丼に盛り、ソースのたっぷりかかった牛肉をのせ、クレソンを添えて出来上がりです。
パレルモ風サーロイングラタン
材料
ホルスタインサーロイン肉・・・(厚さ1cm、150g/1枚)4枚
塩・・・牛肉の重量に対して0,8%程度
こしょう・・・少量
オリーブ油・・・大さじ3杯
生パン粉・・・大さじ2杯
パルメザンチーズ・・・(すりおろしたもの)大さじ2杯
トマト・・・大1個
アンチョビ・・・4切れ
ケッパー・・・大さじ2杯
塩・こしょう・・・適量
オリーブ油・・・適量
クレソン・・・適宜
作り方
- トマトは皮をむき湯むきにし、横2つに切って種と水気を取り、粗みじんに切ります。アンチョビは約10分水に浸け塩気を抜いて水気を切り、粗く刻みます。
- ボウルにパン粉、チーズ、トマト、アンチョビ、ケッパーを混ぜ合わせておきます。
- 肉は、軽く肉叩きでたたいて筋を切り、塩・コショウをします。
- 厚手のフライパンにオリーブ油を熱し、牛肉を両面から加熱します。筋切り後の肉をレアで仕上げず、後のオーブン加熱も含めて中心温度と保持時間を管理します。
- 肉の上に先ほど混ぜ合わせたものを広げるようにかけ、塩・こしょう、オリーブ油をふりかけます。
- 予熱したグリルまたはオーブンで具材にも火を通します。220℃・2〜3分は表面仕上げの旧目安で、肉の安全な加熱を保証しません。チーズの焼き色だけで完成とせず、中心75℃で1分間以上、または同等の加熱条件を確認して盛り付けます。
ビーフステーキリヨン風
材料
ホルスタインサーロイン・・・(厚さ2cm程度・200g/1枚)4枚
塩・・・小さじ1杯弱
こしょう・・・少量
玉ねぎ・・・400g
サラダ油・バター・・・各大さじ2杯
白ブドウ酒・・・1/2カップ
じゃがいものソテー・・・ゆでじゃがいも400g
塩・・・2/5杯
こしょう・・・少量
クレソン・・・4本
作り方
- 玉ねぎは薄めの輪切りにしてフライパンで炒めます。サラダ油とバターをフライパンに熱し、たまねぎが色付くまで炒め、塩・こしょうをしたら取り出します。
- 肉は、肉叩きで軽くたたいて、焼きあがったときに反り返らないように3~4ヶ所切れ目を入れ、塩、こしょうをしたら、元の形の大きさに直しておきます。
- フライパンをサラダ油とバターで強火で熱し、そこに肉をいれます。焼き色が付いたら火を弱め、中心温度を確認しながら加熱します。
- 肉の裏面も同様に加熱し、中心75℃で1分間以上、または同等の加熱条件を確認して清潔な皿に取ります。
- フライパンの余分な油をペーパータオルなどで拭き取り、白ブドウ酒を加え、焦げ付きを溶かして最初の玉ねぎを入れ、弱火で1~2分程煮ます。
- ステーキの上に玉ねぎをのせて汁をかけ、じゃがいものソテーを添えて出来上がりです。
- 付け合わせに丸ゆでじゃがいもは1cm厚さの輪切りにし、油で両面に焼き目をつけ、軽く塩・こしょうをします。
和風ステーキ
材料
ホルスタインサーロイン・・・400g~500g
塩・・・小さじ1/2杯
こしょう・・・少量
油・・・適量
大根おろし・・・150g
ポン酢・・・大さじ2杯
醤油・・・大さじ2杯
えのき茸・・・2袋
ニンジン・・・50g
生姜・・・少量
青ネギ・・・50g
塩・・・小さじ1/3杯
酒・・・大さじ1杯
作り方
- 牛肉に塩・こしょうをします。
- えのき茸は根を除き横半分に切ります。にんじんと生姜は千切りにし、青ネギは長さ3cmに切ります。
- フライパンに油を熱して牛肉を両面から加熱します。中心75℃で1分間以上、または同等の加熱条件を確認し、厚い場合は火加減を調整して中心まで火を通します。
- 肉を取り出し、フライパンの油を捨て、新しい油でえのき茸、にんじん、生姜、青ネギを炒め、塩と酒をふって仕上げます。
- 肉は人数分に切り分け、肉を皿に盛り、野菜の炒めたものを添えます。
- 大根おろしの入ったポン酢醤油でいただきますと、さっぱりした味覚の和風ステーキを楽しむことができます。
まとめ
今回は、ホルスタインの代表的な部位とホルスタインサーロイン肉を使ったメニューをご紹介していきました。
各種料理用途によって部位の特徴をいかした提案となっていますし、硬い肉に対してどのように柔らかくしていくのか、少し工夫するとより良い味が楽しめるようになっていますので、是非ともチャレンジをしていただきたいものです。
ステーキなどは、規格というものがあまり定まっていませんので(各お店の基準になります)、固定観念にとらわれず食されてみてはいかがでしょうか。
メニューと仕入れをつなぐ確認点
レシピの1枚重量は仕入商品の保証規格ではありません。五十嵐商会のMマート商品一覧で、部位・冷蔵/冷凍・ブロック/加工済み・注文単位・現在価格・送料・在庫・納期を確認してください。牛脂注入ステーキは未加工サーロインとは別商品で、加工表示と中心加熱を確認します。
用途・1枚重量・数量・希望納期を添えて相談すると、必要な原料条件を検討しやすくなります。ホルスタインサーロインの特徴、ホルスタインサーロインの用途と仕入れ、歩留まりと1食原価の計算も参考にしてください。



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