牛肉のステーキ!劇的に柔らかくする方法には料理の仕方が決めて!

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今回は、牛肉のステーキをどのようにしたらやわらかくなるのか?

和牛やブランド牛においては品質が元々良いものが多く、硬さはあまり感じられないかもしれません。

スーパーなどの特売品や国産の安価なもの、輸入などは硬さを感じるものが多くありませんか?

品種によりそもそもの肉質が違うため、少し柔らかくしてあげる必要があります。

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この記事を読むとわかること

  • 牛肉のステーキの基本的な調理方法を知ることでおいしく、やわらかくすることができるようになる!
  • 補助調理と本調理を知ることで牛肉のステーキだけでなく焼肉や煮込み料理にも活かせる!
  • お肉が硬い原因をつかむことができるので、豚などさまざまなお肉にも活かせる!

今回は、安価な牛肉のステーキを購入しても基本をしっかりおさえていけば、きちんと柔らかく、おいしくなりますのでその方法をご紹介していきます。

目次

補助的な調理方法と本調理方法を抑えて肉をやわらかておいしく仕上げる!

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調理には、「焼く、煮る」などを本調理とするならば、「切る、たたく」などは補助作業です。

良い料理を作るための手順ですからおろそかにはできません。

材料や時間を無駄にせず、効率良く料理を作るためには、補助調理法と本調理のポイントを抑えておきたいところです。

今回は基礎的な部分になりますが、この基本を抑える事により肉の取り扱いが変わり、肉を柔らかくしたり、味をよりよいものに仕上がりますので、是非ご参考にしてください。



補助調理法とは?

牛肉の硬さの原因には肉の繊維にあります。

肉の繊維が歯にあたって硬さを感じるのです。

例えば繊維を糸とした時に細い糸だと切れやすいですが、太い糸だったら切りにくいですよね。

やわらかくするには繊維を切ってしまうのか、溶かしていくのか、ほぐしていくことで牛肉は柔らかくなっていきます。

また、焼くことで繊維が収縮しなおさら硬くなるのです。

ですから、これらを解決するのが補助調理というわけです。

切る

硬いものを食べやすく、消化吸収を良くするために、材料に火や味が平均的に通りやすくするために、焼く、煮るなどに先立って行う調理の基本です。

肉はただ単に切るだけでなく切れ目を格子状に入れておくことで、肉の繊維の収縮を抑えることができます。

ただし、切断面が荒くならないようにナイフはよく切れるものを使用します。

切断面が粗いと食感が悪くなり、うま味を含む肉汁が染み出やすくになります。

塊肉を切るときは、肉の繊維と直角に切ると柔らかく、熱の通りも良くなります。

ただし、これは短時間の加熱に適する方法で、長く火を通すと肉汁が出て味が落ちます。

肉の形や大きさは料理の種類により、加熱時間や煮汁の量にあわせて決めます。

中国風の千切り炒めなどは、繊維に沿って切ると、火を通しても縮れたり、バラバラに崩れたりしないので綺麗にできます。

牛肉の包丁選びについては、、、

包丁には切れるものが必要ですが、プロは肉の大きさから刃渡りを決めています。

ステーキやブロック肉では240mm~300mmでカットします。

これらの場合は、手に力を入れると肉の断面が傷みやすいので包丁の重さだけでカットします。しかしながら包丁が重いため女性には不向きな部分があり、長さなどで調整しバランスをとっています。

また、スーパーなどで販売されているブロック肉や切れ込みに使いやすいのが170mm前後になります。

ただし、包丁自体が軽すぎるので手首に力が入らないようにしないとケガをしやすくなるので注意が必要です。

包丁の使い方に不安だと感じる場合はテンダーライザー(ジャッカー)を使います。

手軽に繊維を切るには重宝しますし、左手の置く位置に気をつけることでケガがしないようになります。

たたく

肉たたきで肉を軽くたたいておくと、肉の繊維がつぶされるため柔らかく食べれます。

また、1cm厚み程度の肉を短時間に焼く場合は、焼き縮みを防ぐことができます。

しかし、肉は調理の下準備の段階でいつもたたくとは限りません。

例えばステーキの場合、ヒレ肉のように柔らかく厚めのもはたたきません。ロースの場合も軽く押さえる程度。

ミニュッツステーキの場合はたたいて薄くします。

たたく時の注意点には、、、

牛肉や豚肉をたたく時は専用の道具を使います。


筋切と縮め戻しにも記載していますが、たたく前にスジを切ることをおすすめします。

スジを切る場所はサーロインステーキだと、脂と肉の間が硬いので4~5箇所等間隔で切っておきましょう!




スジ切りと縮め戻し

肉をステーキやフライにする場合、スジがあると焼いてから縮んで反り返るので(肉とスジの加熱による縮み具合が違うため)赤身と脂身の境目にあるスジを切っておきます。

このようにスジを切った肉でも、焼くと多少は縮みます。

この時なるべく平らに縮まるようにスジ切りした肉は、手で軽く元の形に縮め戻しておきます。

こうすることで平均に美しい焼き色が付きます。

染み込ませる

肉の自然の持ち味に、更に良い香りや味を添えることです。

方法は、焼肉や焼き豚のようにあらかじめ調味液に浸して下味をつけたり、洋風では漬け込むこと(マリネ)をします。

漬け汁のことをマリナードといい、大別するとオイル系とワイン系の二つのタイプがあります。

オイル系マリネはステーキ用に適しています。玉ねぎ、にんじんの薄切り、セロリの葉やパセリ、ローリエ、セージ、タイム、粗びき胡椒などを肉の上下に挟み、オリーブ油かサラダ油(肉の重量の10%程度)をかけ、ラップで覆い2~3時間の早漬けか、一昼夜暗い置きます。

肉質をならして熟成も進みます。

ワイン系マリネはシチュー用などの肉の下処理に適します。

ワインは赤、白どちらでも良く、肉の20%と香味野菜や香辛料はオイル系に準じます。

肉と漬け汁をポリ袋などにいれ、空気を抜いて口をしっかりと留め、冷蔵庫内に1~2日保存します。

肉を取り出した後のマリナードは材料と共に調理するか、または他の料理のたれなどに利用できます。

私がよく使うのは赤玉です。肉の臭みも消してくれるの助かっています。

 

まぶす

肉を炒める場合、肉の表面に小麦粉を薄くまぶします。その理由は材料に早く焼き色をつけるためと、粉で膜を作って中の肉汁が逃げるのを防いだり、また口触りを柔らかくします。

フライの時の時には粉をまぶした上に、更に溶き卵とパン粉を付けます。

これは材料に油が染み込まないように、また材料から水分が出ないように壁の役目を果たし、更にパン粉の香ばしいにおいが付いてサクサクした歯触りも楽しむためです。

最初の粉はなるべく薄くまぶします(厚くつけると卵がはじかれて絡み付きにくくなる)。全卵だと手軽で失敗は少ないのですが、ただパン粉が多く付きすぎて衣が厚くなります。

溶き卵は、ほぐした卵の2分の1量位の牛乳か水で薄めると良いでしょう。

薄い衣は舌触りが柔らかく肉の持ち味がよく味わえます。

パン粉をまぶすときは、上から軽く押さえる程度とし、またパン粉を付けたままで長く置くと材料から湿り気がでるので良くありません。

また、パン粉を付け終わった肉の重ね置きも良くありません。



本調理法とは?

本調理では実際に調理する上でのポイントを抑えてご紹介していきます。

調理する前にしっかりと補助調理で準備をしてから本調理をするとさらにおいしく仕上げることができます。

 

焼く

焼き物は、放射熱または熱したフライパンや鉄板など金属板の伝導熱で比較的高温で加熱する調理で、肉の持ち味を最高に引き出す調理法です。

食品の表面は高温に接しているのですが、その内側は外部からの熱伝導による温度の上昇に過ぎず、水分があるので高くなっても80~90℃程度なので表面はカリッとしても内側はしっとり保たれます。

また、料理する上で使いやすいフライパンを用意しておくのもよいでしょう。

フライパンの種類は豊富でどこにでも売っていますが、私が今まで使ったもので物持ちや使いやすさ、軽さでいえば今のところruhruがおすすめです。

28cmほどでブランド牛以外のステーキにはほぼ対応しますし、熱の通りやすさが良いですね。

 

 

ちなみにIH対応とガス対応に分かれますので注意が必要です。

肉そのものを味わう調理法

他の調理法よりごまかしが利かず、食品そのものの持つ性質の影響が大なので、肉は部位や切り方を指定して求める必要があります。

柔らかい肉が適します

水を使わずに、高温、短時間に調理するため、硬い肉は不適当です。ただし、挽肉にして副材料を混ぜれば柔らかく扱うことができます。

焼き味が肉にプラスされます

肉の表面を強火で焼くと表面のたんぱく質が急速に固まり、薄い膜ができ、肉のうまみが流れでるのを防ぐと共に、過度な焼き加減の風味が付きます。

食べるタイミングでも味が左右されます。

焼肉は調理条件がすべて整っていても、熱いうちに食べなければ味は半減してしまいます。

そのためには、ソースや付け合わせの準備、食卓のセットなどは前もってするように心配りは必要です

焼き方の種類

熱源からの放射熱が食品に直接伝わる直火焼(網焼き、串焼きなど)と高温の金属板からの伝導熱、放射熱、対流熱を利用して肉を焼く関節焼き(フライパン焼き、鉄板焼き、包み焼き、オーブン焼きなど)があります。

関節焼きはほとんど煙がでないので家庭の焼き物には重宝に使われ、特にフライパン焼きは手軽です。

大きい塊肉は、熱が全体に同時に当たるオーブン焼きが適します。しかも肉を返したり位置を変える必要がないので便利です。肉から出る水分が蒸気となって中まで十分に蒸し焼きされ、水分も保たれてしっとりと仕上がります。

包み焼きは、肉にこげ目をつけないで、肉の風味を失いたくないときに用いる方法です。




まとめ

今回は、基本的な調理法である補助と本調理をお伝えしましたが、この補助的な事をきちんと行っているかどうか肉を生かす上で大切なことになってきます。

また、本調理ではほんの触りで「焼く」ということについての基本的な部分でしたが、「焼く」という作業には、多くの種類があり、何故そのような作業をするのか、どのような作業をすればどのういった効果が得られるのか。

この部分を知っているかどうかで肉本来の味わい方や安い肉でも柔らかくしていくかなど決まってくるのではないでしょうか。

適正な部位を選び、効果を得るための調理によってステーキの味わいかたが決まってきます。

 

では次回に!

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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