牛肉のカルビはバラ系に集約!レシピは牛丼一択!?ウマい話を3選!!

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カルビといえば焼肉の代名詞ともいわれるほど有名なものです。

本来は朝鮮半島から伝来し、「カルビグイ」と呼ばれていました。

前バラの骨付き肉が元祖と言え、現在では焼肉と混同するかのように提供されています。

焼肉とカルビの違いについて解説した記事はこちらになります。

「特上カルビ」「特選カルビ」「上カルビ」「カルビ」の違いとは?【牛肉編】

この記事を読むとわかること
  • 牛肉のカルビとは?どのような部位が使われるのか。
  • 牛肉のカルビの特徴を品種別比較。
  • 牛肉のカルビは牛丼として食べる理由と食べ方とは。
  • 牛肉のプロが選んだおすすめカルビ3選。


こちらの4点をご紹介していきます。

目次

牛肉のカルビは「前バラ」「中バラ」「外バラ」が使われている!

 

カルビに使われる部位は、基本的にバラ系統になります。

部位でいうと、「さんかくバラ」「中バラ」「外バラ」になります。

※中バラと外バラをまとめて「トモバラ」といいます。

日本の牛肉の部位見取り図

牛肉の部位見取り図

カルビに使われている位置

カルビに使われている位置



牛肉のカルビの特徴とは?品種別比較あり!

牛肉のカルビには使われている部位によって「味わい」「歯ごたえ」「色合い」が違います。

それぞれの部位に特徴があり、ロースを中心に足に向かって肉質が変わるからです。

また、和牛や交雑種、ホルスタインによっても違いがあります。

品種によってどのように違うのか見てみましょう。

 

和牛や交雑種、ホルスタインの違いについての記事はこちら

「和牛」と「国産(牛)」の違いにはきちんとした理由がある

和牛のカルビ

和牛のカルビ

ホルスタインのカルビ

ホルスタインのカルビ

では、もう少しだけ部位と品種によってどのように違うのか比較していきます。

比較表の見方について

比較表は、「品種」「部位」別で「食感」「味わい」「脂肪の入り具合」を★の数で表示

【食感】

★の数が少ないほど柔らかい。

【味わい】

★が数が少ないほどあっさり

【脂肪の入り具合】

★が少ないほど赤身肉

※★の数は5段階表示

 

 

 

牛肉のカルビ比較表
和牛 交雑種 ホルスタイン
前バラ 「食感」

「味わい」

「脂肪」

「食感」

「味わい」

「脂肪」

「食感」

「味わい」

「脂肪」

中バラ 「食感」

「味わい」

「脂肪」

「食感」

「味わい」

「脂肪」

「食感」

「味わい」

「脂肪」

外バラ 「食感」

「味わい」

「脂肪」

「食感」

「味わい」

「脂肪」

「食感」

「味わい」

「脂肪」

※品質、価格評価でみると「和牛>交雑種>ホルスタインになります。

表から品種別で比べると。

表のまとめ

  • 「食感」は、和牛の方が柔らかく、ホルスタインになると歯ごたえがある。
  • 「味わい」は、和牛の方が濃厚で、ホルスタインになるとあっさりになる。
  • 「脂肪の入り具合」は、和牛の方が霜降りになり、ホルスタインになると赤身肉になる。

「ともバラ」でも小割していくと様々な部位にわかれ独自の味わい彷彿とさせ、これまで多くの人びとを魅了してきました。

選ばれるカルビには非常に希少価値が高いものであったり、上カルビと表示されるようなものになりますが、見つけた場合には食してみるのも良いかもしれません。

私が焼肉店などで修行していた時に人気があったものを厳選し、和牛や交雑牛から使われる「ともばら」部位を中心に分割された4つの部位を紹介していきます。




カルビを知る上でともばらを深掘りします!

「ともばら」部位について解説していきます。

ともばら、中央から2分割してともばら「上(そとばら)」と、ともばら「並(なかばら)」に分割されます。

ともばら部位はよく運動をする部位でなので、繊維や膜が多くきめも粗い。

しかし、赤身と脂肪が適度にかみあっていますので、味は濃厚で風味があります。

また、ともばら「上(中バラ)」からは「かいのみ」、ともばら「並(外バラ)」からは「フランク(ささにく)」とよばれる部位があり、赤身が多く脂肪交雑が適度にあります。

そとばらとなかばらで分割されたのちに小割して切り落としや焼肉の材料として使われます。

小割したそれぞれが特徴的に味わいと脂肪交雑(サシ)が鮮やかなものになっており、赤身であっさりしたものから濃厚な脂と牛肉の味わいが楽しめるようになっています。

また、「上ばら(中バラ)」、「並ばら(外バラ)」を分割していくとそれぞれの部位名があります。

業者間によって違いができ説明をしていくのが非常に困難になりますが、流通の際代表的な用語を使って説明していきます。

※地域によって中バラを上バラ。外バラを並バラと呼びます。

トモバラの特徴別に分ける呼び名は

  • ともばら「上(中バラ)」・・・かいのみ(腹内斜筋)、カルビ(腹鋸筋)、ショートリブ(肋間筋・腹横筋)。
  • ともばら「並(外バラ)」・・・インサイドスカート(腹横筋)、フランク(腹直筋)、プレート(肋間筋)。

代表的な部位の特徴について深掘りしていきます。

牛肉の人気のカルビ「ショートプレート」

ともばら「並」にある(A)の部分は、カルビ系の中でも上位にくいこむほどになります。

流れるような肉の目と脂肪交雑が相まって肉と脂肪の味わいがバランスがよくどちらの味わいが楽しめます。

あまりにも希少性が高いのと、作業の手間がかかるので「上」カルビとも表示しているお店は多いと思います。

また、真ん中に血管が通っておりうまく除去できないと苦味がでるので注意すべき点ではないかと思います。他の(B)、(C)は硬く切り落としにつかわれる事が多いです。

ショートプレート3

 

牛肉の「フランク」は葉っぱのような見た目が特徴!

フランクの別名「笹肉」とも「笹の葉」ともいわれる「フランク」は、繊維にたいして直角にカッティングすると笹の葉のようにサシが流れています。

濃厚な味わいの割には後味を残さない以外にたんぱくな味わいとなっています。

お店によっては「笹の葉カルビ」なんてのもあります。

フランク

ナイフの入っているところがフランク境目 牛肉の断面が笹の葉の模様に似ていることから笹の葉カルビともいわれている

牛肉の「ゲタ山」とは肋骨の間のお肉!

カルビのげたやま

ゲタ山

カッティングの技術がいる「ゲタ山」には、肋骨との間の肉になります。

下駄のような凹凸から「下駄山」といわれています。

筋ばっているため、肉質によっては硬いのでカレー用などの煮込みに使われる場合があります。。

この部分はたんぱくな味わいと食感があり、知っている人はかなりのマニアでしょう。

肋骨と肉の間のすじが独特の味わいをもたらし、食感が絶妙で噛めば噛むほど味が染み出てきます。

げた山

下駄の足のようになっていることからゲタ山



牛肉のかいのみとは「アウトサイドスカート」ハラミと対になるもの!?

バラのなかでも非常に赤身で、味わいがハラミに似ています。

変色が早いので中々お目にかかれませんが、希少性が高い部位となっています。

このアウトサイドスカートの対になるのはインサイドスカートといわれるのがハラミになります。

接合する部分はありませんが形や肉質は近いものと言えます。

牛肉のかいのみ

牛肉のかいのみ

 

ハラミについて詳しく解説した記事はこちら

ハラミとサガリの違いとは!?

牛肉のカルビのレシピは一択?牛丼の相性がよい食べ方とは?

牛肉のカルビ

ご飯がすすむほど牛肉と相性がよいレシピとは、牛丼になります。

牛肉の香りが食欲を掻き立て、ご飯を噛むほど甘味が湧いてきます。

互いの旨味成分であるアミノ酸のもしくは、タンパク質の相乗効果でしょうか。

また、アミノ酸の含有量が多く含み、エネルギーの源にもなります。

カルビを使った牛丼

私の場合は、霜降りの多いカルビには濃厚ダレを絡ませて焼くことで脂肪のアクの強さを抑え、雪国で育った濃厚な味わいの米を使用します。

少し硬めに焚き上げるお米は、カルビ柔らかさと絶妙なバランスに誰もが納得の味わいとなります。

実際、私が販売していたカルビ弁当は一折1200円もしていましたが、1日に100~150個売れていました。

是非とも、ご飯のお供にはカルビです!

お米は様々試しましたが、お肉に合うのは北陸、新潟のお米でした!

牛丼で知っておくべき食べ方とは?

和牛のような濃厚な味わいのカルビは、焼いてご飯に乗せてタレをかけて食べたほうが良いです。

しかし、あっさりとした交雑種やホルスタインなどは、タレを絡ませて焼くほうが良い場合もあります。

もともとバラ系には水分の含有量が少なく、焼くとパサつきやすい傾向にあります。

実は、水分量には旨味成分が多く含まれているからです。

焼くと水分が飛んでしまわないようタレを絡ませて食べるとよいでしょう。

失った水分を取り戻す役目もあります!

 

焼肉に使えるタレの基本についてはこちら

牛肉の焼肉などに使えるソース・タレ・ドレッシング基礎のまとめ




牛肉のプロがおすすめする一押しのカルビ焼き3選!

牛肉のカルビを選ぶには2つポイントがあります。

「お店の技術と知識」「取り扱う肉質」です。

牛肉には一頭ごとに個体差があります。

見た目は一緒でも個々に個性があり、食べる量であったり運動量であったりと肉質に違いがあるからです。

肉質を見極めたカッティング技術によって、食感が変わってきます。

また、実績や経験がないと良い肉は選ぶことはできません。

これらを見た上で私が個人的に良いと思ったカルビをご紹介していきます。

松坂牛やまとのカルビ

松坂牛専門店のお肉のパッケージ

松坂牛やまと

40年の歴史をもつ特選松坂牛やまとが取り扱う牛肉は、日本三大和牛と言われる和牛(ブランド牛)を使用しています。

価格は高価ですが40年もの間、松坂牛しか扱っていないということが驚きです。

長い間、肉質を見定め、歴史による実績の技術は嗜好の一品です。

松坂牛やまと

松坂牛やまとの公式サイトはこちらから

 

レビュー記事についてはこちら

松坂牛のおいしいお店は「やまと」で決まり!詳細なレビューあり!

米沢牛さかのカルビ

米沢牛さかのパッケージ

米沢牛さかのの牛肉を注文して、最初のでた言葉が切り口が綺麗。

綺麗な切り口とは、肉の角が立っており、迷いのない綺麗な面がでていることです。

ちゃんと切れるナイフで切ると肉の角がはっきりしていますし、きれいな面がでていない肉は傷みやすい傾向にあります。

肉の良し悪しは技術からでてきます。

納得の肉質は、経験が豊富なのです。

米沢牛さかのの焼き肉

 

米沢牛さかの公式サイトはこちら

 

詳細レビューの記事はこちらから

【米沢牛】さかのレビュー詳細あり!最強コスパ肉!もっちり甘い牛肉を堪能すべし!

 

三田牛・但馬牛のミートマイチク

但馬牛・三田和牛のミートマイチク

ブランド牛の素牛である「但馬牛」は、プレミアム和牛界のクイーンと言われます。

プレミアムとは、和牛でも最高ランクが連なる肉質は「神戸牛」や「近江牛」「松坂牛」なども含まれます。

まさに生みの親ともいえる但馬牛を中心に商品展開されている「ミートマイチク」。

脂肪のしつこさが嫌がる30代~40代に向けた味わいは、見た目以上にあっさりしています。

この肉質は食べて見ないとわからないようなものを提供してくるあたりは、仕入れ担当者の「目利き」によるもの。

経験と味の間隔にいつも驚くばかりです。

ミートマイチクのカルビ

 

但馬牛・三田和牛専門店ミート・マイチクの公式サイトはこちらから

まとめ

牛肉のカルビについていかがだったでしょうか。

今回のまとめは?

  • 牛肉のカルビは「前バラからトモバラ」がよく使われる
  • 品種や部位によって肉質が違う。
  • 肉質によってタレを絡めて焼いたほうが良い。
  • カルビは牛丼との相性が良いが、霜降りの多いものは濃厚ダレで脂の味を抑える!
  • カルビの選び方は、お店の技術と知識、実績に信頼がおける。

是非とも食べて見てくださいね。

では次回に!

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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