和牛と国産牛の違い|原産地・品種・表示と確認書類

「国産牛」は原産地に関する表示、「和牛」は品種などの条件に関する表示で、同じ意味ではありません。ホルスタインや和牛と乳用種の交雑種でも、原産地の条件を満たせば国産牛に含まれます。価格や脂の入り方だけでは見分けられないので、ラベルと仕入れ書類を確認しましょう。

cow-1450966_1280
目次

和牛と国産牛の違いを表で整理

表示何を表すか確認のポイント
国産牛原産地が日本である牛肉日本での飼養期間が最も長いかを確認。品種名とは別。
和牛対象となる和牛の品種・交雑範囲と出生・飼養等の条件を満たす牛肉品種、国内出生・国内飼養と確認書類を確認。外国で飼養されたWagyuをそのまま国内の和牛表示と同じに扱わない。
黒毛和牛和牛のうち黒毛和種に関する表示和牛4品種全体と黒毛和種を混同しない。
交雑種・F1異なる品種間の交配に関する区分・呼び方和牛とホルスタインなどの交雑は、それだけで和牛表示の対象にはならない。

「国産」は出生地だけでなく、飼養期間を見る

生鮮の食肉の原産地は、飼養期間が最も長い国によって判断します。国産では国産である旨を、輸入品では原産国名を表示するのが基本です。国産品に都道府県名等を表示する扱いもあり、出生地だけで国産か輸入かを決めるものではありません。参考:東京都保健医療局「生鮮食品(畜産物)の表示」。

元記事の例で、アメリカ12か月・日本10か月の飼養なら、飼養期間の長いアメリカが原産地になります。反対に日本12か月・アメリカ10か月なら日本が最長です。これは原産地の考え方を示す例で、「日本に純粋な牛がいないから」という理由ではありません。

「和牛」は4品種と、対象となる品種間の交雑

  • 黒毛和種
  • 褐毛和種
  • 日本短角種
  • 無角和種

和牛には上の4品種と、これらの品種間の交雑等、対象となる範囲があります。和牛の表示では、品種の条件に加え、日本国内で出生し国内で飼養されたことなどを確認する必要があります。種別の確認書類や牛トレーサビリティの情報など、根拠をそろえて表示します。参考:農林水産省「和牛をおいしく食べよう」、家畜改良センター「和牛と国産牛」。

例えば和牛とホルスタインの交雑種を、国内で長く飼養したからといって和牛にはできません。一方、国産牛に当たるかは原産地の条件を別に確認します。品種・銘柄等を任意で表示する場合でも、根拠のない表示や誤認を招く表示はできません。

食品表示法・牛トレーサビリティ法・公正競争規約は役割が違う

食品表示法は、食品衛生法、JAS法、健康増進法の食品表示に関する規定を統合した法律です。牛トレーサビリティ法そのものを食品表示法へ統合したわけではありません。また、食肉の公正競争規約は表示等について定める仕組みで、食品に関するすべての法令を一つにまとめた法律ではありません。参考:消費者庁「食品表示法等」。

page0001
元記事掲載図:出典 食肉公正取引協議会

この図は元記事の資料として保全したものです。資料の版や現行規定との原図全体の照合は未確認のため、現在の法令や表示条件の網羅的な一覧としては使わず、最新の一次資料と確認書類を優先してください。

10桁の個体識別番号で分かること・決められないこと

個体識別番号から、個体の出生・移動等の情報を確認することができます。ただし、届出の遅れ等によってデータだけで原産地を判断できない場合があります。検索結果だけで表示の適否、肉の品質、安全性や等級まで保証されるわけではありません。ラベル、納品書、仕入先の証明等も照合してください。参考:家畜改良センター「原産地表示に関するFAQ」。

仕入れ時には「和牛か国産牛か」という一つの質問で済ませず、原産地、品種、部位、規格、必要な証明を分けて確認することが、メニュー表示や原価の比較にも役立ちます。

業務用では用途・整形状態と原価をそろえて確認

飲食店などの仕入れでは、原産地・品種と部位を分けて、商品表示と納品時の書類が一致するか確認してください。等級や銘柄だけで歩留まりや一皿の原価は決まらないため、規格・整形状態・実際に使える重量も比較します。

Mマートは飲食店・事業者・組織・団体などが業務用食材を仕入れる市場です。家庭用の個人購入とは利用条件が異なります。買い手会員の利用条件を確認してください。

記事下の「原価・歩留まりを確認しながら業務用牛肉を見る」から、五十嵐商会のMマート商品一覧へ進めます。掲載中の部位、原料か加工品か、整形状態、冷蔵/冷凍、規格・ロットをそろえ、税込単価と注文総額、不定貫の暫定重量と実重量、送料、在庫、出荷日と到着希望日を分けて確認してください。希望部位の取扱い、全品のカット加工、在庫や希望日の到着を一律に保証するものではありません。

あわせて確認したい記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

業務用牛肉の仕入れをご検討中の方へ

五十嵐商会では、国産牛ホルスタイン経産牛を中心に、飲食店・精肉店・惣菜製造業者・食品メーカー向けの業務用原料を取り扱っています。

用途、部位、歩留り、原価管理を確認しながら、自社に合う商品をご検討ください。

名前

この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

名前

コメント

コメント一覧 (8件)

コメントする

CAPTCHA


     
牛肉の知識のピックアップ記事
     
牛肉の購入方法のピックアップ記事
     
牛肉レシピのピックアップ記事
     
業務用食材市場Mマートのピックアップ記事
目次