業務用牛肉のローストビーフをお得な仕入れ方法とは!?

乳用種のうちもも
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季節のイベントや通年の牛肉の料理で人気といえば「ローストビーフ」です。

今では当たり前に店頭にあって和牛の高級部位から輸入の牛肉をつかってローストビーフが販売されているのを見かけます。

野菜に包んでサンドイッチにして食べるのがローストビーフとしての在り方なのですが、時を重ねるうちに食べ方も変わり、今やお酒のおつまみから子供の大人気食材となりました。

肉の味わいとタレがからみ薄切りにカットされた牛肉がほどよく食感を残して柔らかく感じます。

業務用として自社でも販売する上で秋から冬の定番商材となりました。

この記事を読むとわかること

  • 業務用のローストビーフの選び方とは?
  • 品種による価格の違いとは?
  • 部位別による価格の違いとは?

牛肉の卸目線ではありますが、販売してきたお客様からのやり取りからの結論になりますので参考にしていただければと思います。

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目次

高価な牛肉は品種と部位で値段を抑えるべし!!

牛肉の価格を抑える方法として品種と部位の方法でおさえていくしかありません。

品種による値段の違いとは?

牛肉には、輸入のアンガス、ヘレフォード、国産には和牛、交雑種、乳用種と大きく大別されています。

相場価格でいえばアメリカ産<オーストラリア産<乳用種<交雑種<交雑種<和牛となります。

輸入が非常に安いのは誰もが知っていることではありますが、できれば安く国産を使いたいと思えば乳用種となります。

硬さややわらかさでいえば和牛がもっともやわらかく感じますが、乳用種と輸入ではさほどおおきな違いがありません。

ですから、アメリカ産=オーストラリア産=乳用種<交雑種<和牛となります。

また、ローストビーフを作るうえでも赤身率は非常に重要になってきます。

和牛のように脂を加味していくと(サシ)肉の味ではなく脂の味が強くなりすぎて少ししつこく感じるようになります。

赤身率では、アメリカ産=オーストラリア産<乳用種<交雑種<和牛となります。

これは、それぞれの格付けにもよりますが、乳用種は近年飼育の改良のためサシが入りやすい傾向にあります。

この基準は、価格調査する上でも是非ともおさえておかなければなりません。

国産の枝肉相場からいえば、だいたいでいえば乳用種のC2あたりでキロあたり700円台、交雑種のB3あたりで1500円~1900円台、和牛のA3で1900円~2400台となり、ブランド牛になるとさらに価格が上昇していきます。

これに諸経費や加工費、人件費などが加わって飲食店やスーパーなどにいくわけですから非常に高価になり、品種の価格基準を設けなければなりません。

業務用うちもも



部位によっても価格が違う??

品種によって価格が違うことがお分かりいただけたかと思いますが、次に価格帯が違うのは「部位」による価格差です。

高級部位といわれるサーロイン、リブロース、ヒレは当然価値が高いのはだれもが知っていることかもしれません。その次に準高級部位のらんいちがあげられます。

しかし、卸業者によってこの価格を決める係数の違いによってそれぞれの価格が違いがでます。

これは何故かというと、一つの部位を作るうえでの作業時間や難度によって違うからです。一頭を捌く時間やそれぞれの部位を作りあげる時間で価格調整を行い、部位の価格が決められているのです。

また、部分肉相場というものがあり、それらによっても価格調整を行います。

ですから、すね<そともも<しんたま<うで(かた)<うちもも<バラ<肩ロース<らんいち<サーロイン<リブロース<ヒレになります。

あくまでも平均的な状態ですので、卸業者によって違いがでますがだいたいこの図式が多いです。

ただし、肉質や品質によってローストビーフに使える部位とそうでもない部位があります。

例えば、すねですとすじが多すぎるため硬すぎるためローストビーフには向いていませんし、逆にサーロインだとサシが入りすぎて向かない場合もあります。

この部位の中で、ローストビーフによく使われるのが赤身がつよく、肉の味わい、価格帯でちょうど良いものがうちももです。

定番ですがもっとも使われる傾向にあります。

部位の調整で価格調整ができることがおわかりいただけたでしょうか。

ただ、一概にこの部位はローストビーフには使えないといえませんが、お店によっては高級感をだすためにサーロインをローストビーフにするところもあります。

たとえば、米沢牛さかのさんのローストビーフは、和牛の高級部位を使ったローストビーフが特徴で、赤身と脂身のバランスが絶妙であるため非常に人気があります。

ローストビーフの研究には欠かせないお店で、私も注文してしまいました。

ローストビーフの部位選定については一概には言えないなというのが率直な意見ではあります。

自社の出店中の業務用ローストビーフはこちら




まとめ

業務用のローストビーフを購入する際には必ずといっていいほど、価格調整が必要です。その際のみるべきポイントしてあります。

それは、品種と部位です。

ただ、さらにお得に購入する方法としては、すでにカットする寸前までのものを購入するのが一番お得です。

お肉の原価計算でもっとも必要なのが歩留まりになってくるからです。

一つの部位で、どれくらいの商品ができあがったのか要は、ブロック肉がきてもすべてローストビーフにできるわけではないからです。筋を引いたり、カットする際の端材がでたりします。

ですから、もともと筋やローストビーフを作る目的で販売されているものを選ぶべきなのです。

これによって無駄な作業時間をおさえ、無駄な端材をださずにいますのでぜひともおススメしたいものです。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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