焼肉のタレの作り方4種|業務用配合と冷却・保存の注意点

焼肉のタレを手作りするときは、「どの肉に、どの段階で使うのか」と「何回分を仕込むのか」を先に決めると整理しやすくなります。ここでは、私が学び、現場で扱ってきた業務用の配合をもとに、もみだれ・つけだれ・泡醤油・ホルモン用味噌だれを紹介します。

掲載量は業務用の仕込み量です。家庭用の完成量や保存日数を保証するレシピではありません。つけだれの白桃缶の量には元記録の不明点があるため、該当箇所は仕込み前の確認が必要です。分量を推測して量産しないでください。

目次

作る前に:冷却・保存と使うタレを分ける

  • 加熱後のタレを常温で一晩、1日と置いて寝かせる方法は勧めません。清潔な浅い容器に小分けするなどして早く冷まし、冷蔵で管理します。
  • 生肉を漬けたタレと、そのまま食卓で使うつけだれは分けます。器具や容器も使い分け、生肉や肉汁が提供用のタレへ入らないようにします。
  • 醤油・酢・砂糖・酒を含むことだけを理由に常温保存できるとは判断しません。使う材料と衛生管理に応じて、必要な量だけを仕込みます。

冷却と器具の扱いは厚生労働省の食中毒予防の案内も確認してください。ここでは配合ごとの保存試験をしていないため、冷蔵で何日持つという期限は示していません。店舗では自店の衛生管理計画と材料の表示に従ってください。

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4種のタレの使い分け

種類主な使い方確認したいこと
もみだれ焼く前に肉へ合わせる生肉を扱ったタレと提供用を分ける。長ネギは適量
つけだれ加熱した肉に添える赤ワイン900mlは加熱前に加える。白桃缶の重量の読み方は要確認
泡醤油泡状に仕立て、わさび等と添える材料の温度とゼラチンの扱い。味・固さは少量試作で確かめる
ホルモン用味噌だれ味噌と唐辛子を使ったタレ焦げ・飛びはね、冷却、肉の十分な加熱を確認

配合の考え方や使い分けは焼肉のタレの使い分けも参考にしてください。肉を柔らかくすることと、食中毒を防ぐことは別に考えます。

もみだれ

材料(元の業務用配合)

材料量
りんご2個
レモン2個
にんにく200g
生姜200g
長ネギ適量
醤油7升
みりん1升
水2升
甘味果実酒2升
うま味調味料(ハイミー)200g
三温糖6kg
水あめ2kg

1升は約1.8Lです。長ネギは適量を加えます。以下は元の工程の考え方を整理したものです。

  1. りんご・レモンは輪切り、にんにくは粗みじん、生姜はスライスにする。長ネギは適量を使う。
  2. 寸胴に材料を入れ、固い水あめは扱いやすい状態にする。加熱しながら混ぜ、糖類を溶かす。
  3. 加熱後に漉して使用する工程が元記録にある。加熱を終えたら長時間常温に置かず、早く冷却して冷蔵管理する。
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使用時は、もみだれにおろしにんにく・こしょう・白ごま・ごま油を合わせる例があります。ももや肩ロースなど、肉のカットと必要量に合わせて少量で確認してください。生肉に触れたタレを、そのままつけだれに戻さないでください。

つけだれ

材料(元の業務用配合)

材料量
醤油3升
酒2升
みりん900ml
水1.8L
三温糖3.4kg
昆布2枚
うま味調味料100g
りんご3個
レモン4個
にんにく100g
生姜250g
長ネギ4本
白桃の缶詰2缶(元記録の表記:400g)
赤ワイン900ml
りんご酢500ml

この配合は、白桃の400gが1缶当たりか2缶合計か、内容総量か固形量かを元記録から確定できません。白桃の使用重量を確認してから仕込んでください。

  1. りんご・レモンは輪切り、にんにくは皮をむき、生姜はスライス、長ネギは約10cmに切り青い部分は使わない。
  2. 醤油・酒・みりん・水・三温糖・昆布・うま味調味料、野菜・果物、赤ワイン900mlを入れてから加熱する。白桃はシロップも使う記録だが、使用重量を先に確認する。
  3. 三温糖が焦げ付かないよう混ぜ、溶けたら火を弱める。
  4. 元記録では、火を止めてから風味を保つためにりんご酢を加える。野菜・果物を漉して使用する。常温で一晩置かず、早く冷却して冷蔵管理する。
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バラやロースに添える例ですが、肉の脂・厚みや提供量で味の感じ方は変わります。提供用のタレは清潔な器具で取り分けてください。

泡醤油

材料量
醤油0.7L
つけだれ0.7L
水1.5L
粉ゼラチン10g
柑橘酢0.2L

つけだれを材料に使うため、先の配合・工程の確認が前提です。粉ゼラチンの種類や表示された使い方も確認し、量産前に少量で固まり方と味を試してください。

  1. バットにラップを敷いて冷蔵庫で冷やし、大きめのボウルに氷を用意する。
  2. 別のボウルに醤油・つけだれ・水・粉ゼラチンを入れ、弱火で加熱しながらホイッパーで泡立て、ゼラチンを溶かす。
  3. 火から離して氷に当て、柑橘酢を加え、泡が消えにくい状態になるまで泡立てる。元記録の3〜4分は作業例であり、器具や量で変わる。
  4. ムース状になったら冷えたバットへ移し、表面を整えて覆い、冷蔵庫で冷やし固める。元記録の最低3時間は仕上げの工程であり、保存期限ではない。
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わさびを添える提供例があります。加熱後の肉と合わせ、盛り付ける器具を清潔に保ってください。

ホルモン用味噌だれ

材料量
こうじ味噌3kg
醤油1,440ml
みりん360ml
粉唐辛子250g
中粗唐辛子90g
三温糖2.5kg
ハイミー大さじ3杯
水飴300g
酒540g(元記録の単位)
おろしにんにく240g
おろし生姜60g
  1. 寸胴に固形材料、液体材料の順で入れ、飛びはねに注意する。
  2. 中火にかけてすぐに混ぜ、全体が混ざったら弱火にして焦げ付きを防ぎながら混ぜ続ける。
  3. 元記録の表面の泡立ちや約30分は仕上がりの作業目安。量や設備に応じて加熱状態を確認し、終了後は早く冷却して冷蔵管理する。
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ホルモンや肉自体にも必要な加熱を行います。タレで味付けしたことを理由に、加熱不足や保存不備が解消されるわけではありません。

必要量に縮小するときの考え方

まずは「元の材料量×縮小率」で、各材料を同じ割合にします。例えば10分の1なら醤油7升は0.7升、約1.26L、三温糖6kgは600gです。これは材料量の計算例で、出来上がり量や試作済みの家庭用レシピではありません。

gとmlは同じ値とは限りません。個数・枚数・大さじを、根拠なくgへ置き換えないでください。果物の大きさや加熱時の蒸発も異なるため、少量で味と使い勝手を確認してから量を増やしましょう。

まとめ

肉に合わせるタレは、配合だけでなく、仕込み量・使い方・冷却保存を一緒に決めることが大切です。ここに残した4種の配合を参考にしつつ、記録の不一致は確認してから仕込み、常温で長時間置く方法は避けてください。

業務用の仕入れをご検討の方は、もも・肩ロース等の現行原料と規格を確認する。当社は原料ブロックを販売しており、小割・整形・スライスは購入者側の作業です。商品ごとに部位・加工状態・冷蔵冷凍・不定貫重量・最低ロット・税込/税別・送料・出荷日と到着予定をご確認ください。在庫や納期は注文前にご確認ください。

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五十嵐商会では、国産牛ホルスタイン経産牛を中心に、飲食店・精肉店・惣菜製造業者・食品メーカー向けの業務用原料を取り扱っています。

用途、部位、歩留り、原価管理を確認しながら、自社に合う商品をご検討ください。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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