牛肉の部位には基本11~13部位があります。
これは、日本格付協会の定めた部位が13部位があり、表示ラベルについては法律で決められており11部位となっています。
格付け協会や法律で決められた部位が流通の基本となります。
ただし、あくまでも基本あって消費者がわかりやすいようにということが大前提となっていますが、実際には200以上の部位にわかれます。
では、なぜこのような牛肉の部位はわかれるのかというと、調理の仕方によってわかれるわけです。
ステーキ用、焼肉用、すきやき用、しゃぶしゃぶ用、こま切れ、切り落とし、薄切り、カレー用などなど。
牛肉だけではありませんが、部位によって特徴があって料理の向き不向きがあるため日本人の食に合わせた適切な部位選びが必要なのです。
今回は、牛肉のザブトンという部位をご紹介していきたいと思います。
- ザブトンとはどこの部位からどのような位置にあるのか。
- ザブトンの見分け方!特徴などを網羅。
- ザブトンの見分け方!特徴などを網羅。
- ザブトンの味わいとは?どのような食べ方が良いのか。
牛肉の専門分野で活躍している私が実物写真を使って徹底的に解説いたします。
牛肉の肩ロースの中にある希少価値が高い部位がザブトン!
牛肉の部位である肩ロースを分解していくとザブトンという部位が出てきます。
実際の肩ロースは。
右側が首の部分になり、左側がリブロース側になります。
牛肉の値段の決め方はステーキ用として使われる部分が高価になり、こま切れやミンチ用として使われる部分が安くなります。
これは、牛肉の硬さや柔らかさによって決まってくるといっても過言ではありません。
では、リブロース側の断面を見てみましょう。
右側がリブロースになり、左側がネック部分になります。
ザブトンの位置は、リブロース側よりややネック側になりますのでちょっと硬めになります。
①の部分は、硬すぎてほとんどはミンチかこま切れになってしまいますので、ほとんどお見えすることはありません。
ですから、肩ロースのすき焼き用を買うとしたら上の牛肉の部分とざぶとんの重なった形になります。
牛肉の部位!ザブトンの特徴
ロースから見た、ザブトンの位置が見えたところで場所や硬めのお肉だとわかったと思います。
ネックに近くなるほどざぶとんは硬くなりますので、ほとんど薄く焼肉用として使われることが多いです。
ステーキ用として分厚くカットするとちょっときびしいです。
牛肉の部位としては写真の通りで、半頭につき4キロほどしかとれません。
例えば国産の交雑牛や和牛です450kgほどありますのでわずか1%も満たない計算になります。
これは、ヒレと同等の希少性といえます。
また、牛肉の部位でもザブトンは、特徴的な模様をしており半分にカットすると放射状の牛肉とサシが見えるようになります。
とくにわかりやすいのが和牛ですが、ホルスタインや輸入については、ほぼ赤身肉なの境目はっきりせずわかりにくいです。
また、水分量もほどよく、味わいがたんぱくであることからタレとの相性がよくすき焼き用としては非常によく合います。
ザブトンの食べ方は?
ザブトンの食べ方としては、味わいが薄いため肉の味がほどよく感じられ、脂の濃厚さがほとんど邪魔しません。
ただし、味わいがタンパクなため、物足りないなと感じることが多く、濃厚ダレが最適です。
先述でもあったように焼肉用として販売されていることが多いのですが、硬めの部位ではあるので、薄めにカットすることが最適です。
注意としては、牛肉の部位としては特徴的な放射状になっていますので繊維と直角に切る際にはきちんと肉の目を見ながらカットしていくのが大切です。
希少性が高いため高価になりがちですが、安く購入したい場合はチェックするとよいですね。
まとめ
牛肉の部位のザブトンは、肩ロースのほんの一部しかとれません。牛半頭からわずか1%も満たない希少性の高い部位になります。
味わいは、たんぱくで脂に邪魔をされず良質な赤身肉に近い味わいです。
ですが、ちょっと物足りないと感じることがある場合は、濃厚ダレとからめるのが最適。
水分量がほどほどですのでタレがきちんと絡んでくれます。また、ザブトは、肩ロースとしては硬めの位置にありますので、焼肉用として良いでしょう。
放射状の特徴的な肉の目に気をつけてカットするとよい一品になります。
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