リブロースの原料ブロックから、薄切りやステーキを作る作業例を写真で紹介します。ロース芯・かぶり・端材をどう使い分けるかで、主商品に使える量と加工負担は変わります。
当社がMマートで販売するのは原料ブロックで、購入者側で用途に応じた整形・カットが必要です。この記事のカット例が、そのまま現在の商品で作れることや、スライス加工込みであることを保証するものではありません。
- ロース芯・かぶりと原料規格の確認
- 写真で見る整形・筋引き・薄切りの手順
- ステーキのカット例と使用可能部分原価
過去の記事にあった「現在はサーロイン並みの値段」「価格が落ちている」という表現は、現行相場の説明として使えません。現在の価格と規格は商品ページで確認してください。
リブロース原料は用途と規格を確認して選ぶ
ロース芯、かぶり、ばら先を含む範囲で使える量が変わります。柔らかさや霜降りは個体差があり、安価かどうかだけでステーキへの適否を決められません。
豪州のキューブロール、米国のリブアイロールなどはロース芯を中心とするカット名ですが、肋骨の範囲、リップ、脂の残し方など規格を確認する必要があります。米国食肉輸出連合会の部位対照表とAUS-MEATのキューブロール規格も参考になります。
以下のmm・cm・gは加工例です。実際の原料と取引規格、スライサーや調理設備に合わせて調整し、厚さだけで加熱の安全性を判断しないでください。
リブロースの部位の特徴とは?


リブロースは、肩ロースから続く肋骨側の背中の部位です。ロース芯のほかに、かぶりや周辺の脂・筋を含む規格があります。写真の比較は掲載した原料の例であり、品種ごとの肉質を保証するものではありません。
脂肪交雑や食感は個体・等級・整形状態で変わります。部位名だけで厚切りステーキの適性を判断せず、実際の原料を確認してください。
リブロースの整形・すじひき方法
背側は棘突起先端の軟骨、棘突起間の脂肪、汚れを除去します。

肋間筋上面の軟骨、脂肪、すじを除去します。

肋骨除去後の骨肌を除去します。

この写真の作業例では、脂肪を5mm程度に整形します。残す脂の厚みは取引先との商品規格や用途に合わせて決めるもので、すべてのリブロースの共通基準ではありません。

「かぶり」の下に入り込んでいる太いすじ上面および下面にナイフを入れ、手で引っ張るようにして除去します。この際、「かぶり」を必要以上に開かないように注意します。

ばら先を用途に合わせてつめます。この作業例ではロース芯からしゃぶしゃぶ・焼肉用で2cm程度、すき焼き用で4cm程度を残しています。数値は商品化の一例で、販売規格や原料に応じて調整します。

リブロースを使って薄切り(スライス)する方法
スライサーの刃側にロース芯がくるようにタンクの中に入れ、厚さ2ミリ程度にスライスし、盛り付けます。

スライス肉の折り方はロース芯側を少し折り込むようにして盛り付けます。
これは、カブリ側を折り込むと、身割れがしやすく、クズ肉が多くなるためです。

左側がカブリ部分で折り曲げたもの。右側が芯の部分で折り曲げたもの。

リブロースのステーキ用の整形と筋引き
スライス用途の整形・すじひきと同様で、かぶりを除去します。ばら先を2センチ程度につめ、ロース芯上面のすじをひきます。

6~7肋骨側は切断面が大きいので、スライスできればスライスをします。
スライスしない場合は、6~7肋骨側からステーキにカッティングしていきます。
切断面が大きいので、1枚で250g程度にカッティングします。(肉質や品種にもよります)

「かぶり」は筋膜や脂を確認して小割し、使える部分を加熱する焼肉用・切り落とし・シチュー用などに振り分けます。すべてが廃棄になるわけでも、必ず柔らかいわけでもありません。ここで扱う原料は加熱用です。薄く切ったり筋を取ったりしても生食用にはなりません。以前の「刺身用」という案内は取り下げます。生食用牛肉には専用の規格基準・加工調理条件があり、営業許可の有無だけで判断できません。

「かぶり」の商品(一例)

リブロースの代表的なステーキカットの方法

キューブロールを使ったステーキのカット方法ご紹介していきます。
キューブロール
表面の脂肪、スジ、血合いを適度にトリミングします。

筋引きの一例ですが、スジが硬いものはグリムキにします。

ポンドステーキ
トリミングのすんだキューブロールはリブ側からカッティングします。

写真では厚さ2~3cm程度にカットしています。1ポンドは453.59237gなので、1ポンドステーキとして商品化する場合は、整形後・加熱前など表示の重量基準を決めて実際に計量します。厚みだけでは重量や人数は決まりません。

ポンドステーキ

デルモニコ・ステーキ
リブエンド側から厚さ2cmにカッティングします。

1枚200g前後を目安に切ります。

デルモニコ・ステーキ

レモン(和風)ステーキ
サーロイン側から厚さ5~8ミリにカッティングします。スライサーで切ってもよいです。

大葉とスライスしたレモンを交互にはさんで盛り付ける例です。生肉に触れた薬味も含めて加熱する前提で扱い、加熱せず添える薬味とは器具・保管を分けてください。

レモン(和風ステーキ)

(米)リブアイロールと(豪)キューブロールの違いとは?

上の比較図は既存記事に掲載しているカット例です。国名や呼称だけで全商品を同じ仕様とせず、芯・かぶり・リップの有無と整形条件を確認します。
使用可能部分の原価を計算する
仕入kg単価と使用可能部分のkg原価は異なります。基本は「仕入kg単価÷整形歩留まり(小数)」です。加熱後の提供重量で考える場合は、さらに加熱歩留まりを別に見積もります。整形歩留まりと加熱歩留まりを混同しないでください。
かぶりや端材は、使える部分を別の商品へ振り分けた実績で評価します。外した分がすべて廃棄、あるいはすべて回収可能とは扱いません。送料、加工・スライス・調理の人件費も一皿原価に加えてください。
加熱用の牛肉は生食に使わず、衛生的に取り扱って十分に加熱してください。厚生労働省の食中毒予防の案内では、中心部75℃で1分間以上、またはこれと同等以上の加熱効果を持つ方法が示されています。厚さや表面の焼き色だけで安全を判定しないことが大切です。
保存や熟成を「購入後5日以上置く」と一律に勧めることはできません。包装・温度・衛生・期限を含む管理された工程と検証が必要です。家庭や店舗で単に保管日数を延ばして熟成させる案内は取り下げます。
まとめ
リブロースは、原料の規格と肉質に応じて薄切りやステーキなどへ商品化できます。厚みだけでおいしさや人数を決めず、ロース芯・かぶり・端材の配分、整形負担、加熱条件、実際の使用可能量を確認しましょう。
大きく焼いて切り分ける提供方法も選択肢ですが、人数や一人当たり価格は提供量と原価によって変わります。1ポンドステーキの重量と一皿原価も参考にしてください。
仕入れ前に確認すること
2026年10月20日確認のID85は、国産ホルスタイン経産牛の冷凍・かぶり付き・未スライス原料です。不定貫約4〜6kg、1本入り/1ケース、税込3,348円/kg、5kgで暫定16,740円の表示でした。商品は薄切り等の店内加工向けで、この記事の厚切りステーキ用カットを一律に勧める規格ではありません。現在の価格・規格・在庫はリンク先で再確認してください。
不定貫の重量、注文単位・ロット、税区分、送料、冷蔵・冷凍、期限、出荷日・到着見込みを各商品欄と送料表で確認し、在庫・希望納期・用途に不明点があれば注文前に出品者へご確認ください。
ID85が用途に合わない場合は五十嵐商会の商品一覧で原料規格を比較してください。旧ID8は2026年10月20日の確認時に掲載終了でした。
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