「シンシン」という部位をご存知でしょうか?
テレビでも話題になったシンシンには、牛肉の部位「しんたま」という部位を小分けにするとでてくる部位になります。
ただ、しんたまには、まだまだ人にはあまり認知されてない部位の宝庫ともいえる部位がたくさんあります。
今回は、意外に知られていない部位「しんたま」についてご紹介していきます。
- しんたまとはどのような特徴をもっているのか?
- しんたまを分割の仕方について。
- しんたまからでる希少部位とは一体どのようなものかわかる。
以上についてご紹介していきます。
丸い形のため非常に技術がいるしんたまを解説!
牛肉部位の中で非常に小割(分割)・すじひきの技術が必要なしんたまは、しんたまのすじ引きができるようになれば他の部位も綺麗になると言われています。
技術を磨くうえでも重要な部位になります。
味わいはあっさりして脂肪交雑がほとんどはいらないようなものになります。
また数多くの分割が可能であり複雑さゆえに店頭では、焼肉用としてもほとんどみかけない部位の一つとなります。
そのほとんどがコマ材になったりスライスものになってしまいますが、和牛以上になってくると、この部位の1部分だけ焼肉用としてでてくる場合があります。
希少性部位のはらんだものになりますが、見つけたら食してみるのもよいかもしれません。
部位名しんたまの特徴
「しんたま」は、肉塊が球状をしており、全体的に赤身の多い部位です。
「まるかわ」、「しんしん」、「かめのこ」、「ともさんかく」の4つの部位に分割ができます。「まるかわ」は、肉色がやや濃いが、肉質はやわらかい。
「しんしん」は、中央のすじがはいりこんでいますが、肉のきめは細かくやわらかで味があります。
「かめのこ」は、肉色が濃く、肉質はやや硬めです。「ともさんかく」は、比較的に脂肪交雑(さし)が入りやすく見栄えのよい部位ですが、見栄えほどやわらかくありません。
関西名において、しんたまは「マル」といわれ、まるかわは「まるしん」。ともさんかくは、「ひうち」といわれています。
「ひうち」においては火打ち石に似ていることからと言われています。
しんたまの分割
分割してからすじをひくとすじの除去がしずらくなるので、分割する前に表面のすじ、脂肪、骨肌を除去します。
「まるかわ」上面のすじ、大腿骨の骨肌を除去します。
「かめのこ」上面のすじを除去します。
「ともさんかく」を分割します。
「ともさんかく」の頭の部分から「かめのこ」の分割線も沿って、「ともさんかく」を分割します。
「まるかわ」を分割
「まるかわ」と「しんしん」の境目に浅くナイフを入れ、皿骨方向に向かって「しんしん」の表面のすじ、「かめのこ」の表面に沿って分割します。
この際、分割線は左親指等で探るようにしてからナイフをいれるとわかりやすいです。
「しんしん」と「かめのこ」を分割します。
皿骨側の太いすじをしっかり左手で引くようにして、筋の上にナイフをはわせて、手前から奥に2~3回ナイフをひき、すじに沿って分割します。
分割後、「まるかわ(A)」、「かめのこ(B)」、「ともさんかく(C)」、「しんしん(D)」
小割部位のすじひき
「ともさんかく」は表面の脂肪、すじを除去します。
「まるかわ」は、なかすじに沿って分解し、それぞれの表面すじを除去します。
筋引きあとの「まるかわ」
「しんしん」は、表面すじをひき、次になかすじに沿って分割します。分割するときは、はじめ手前から浅くナイフを入れ、すじを出し、すじにナイフをあわせるようにして分割します。
「かめのこ」は表面すじをひき、表面のすじは、すじひきの基本どおり、筋繊維の流れに対しひきますが、裏側のすじは、うすいので筋繊維の流れにたいして、逆にひくとすじがひきやすいです。
小割(分割)からの商品まで
「ともさんかく」
「ともさんかく」は、筋繊維の流れが大きく2つに分かれていますので、線のところで(A)・(B)に分割します。
(A)・(B)とも5ミリ程度の厚さに「焼肉用」にカッティングします。(B)の部分は硬いので「ミンチ材料・カレー用」にします。
「まるかわ」
5ミリ程度の厚さで「焼肉」に提供しますが、ほとんど肉色が濃いので「たたき用」に使われます。また、生食が可能だった頃は、ユッケ用に使われていたこともありました。
「しんしん」
「ステーキ様」にする場合は、なかすじを手前から半分程度除去するくらいで、厚さ2センチほどにカッティングします。
また、先端は若干硬いので焼肉用にします。
「かめのこ」
「かめのこ」は、肉質が硬いのでさくどりは筋肉繊維の流れに注意します。
ほとんどが「しゃぶしゃぶ・切り落とし」などに使われます。
まとめ
しんたま部位は、一部の地域で「ともさんかく」意外にユッケとして使われていたことがあります。
ももの様々な部位を使用し、色あいと肉質を考慮しながら組み合わせ焼肉のカッティングをして、販売されていたときがありました。
しかし食肉の法規が改訂してからそのほとんどができないようになりしまた。
今では、新しい名前で色んな形で提供されています。
たとえばローストビーフのミルフィーユなどがあげられますが、その大部分はもも部位を使っていますが、スーパーなどでは細切れ、薄切り、切り落としとなっています。
分割すればするほどロスと手間がかかるので「しんしん」などの焼肉はあまり店頭にはでておりませんが、あっさりとして淡白な味わいは、魅力的ものを感じます。
もし、発見したら食べてみるのも良いかと思います。
コメント
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