牛肉の切り落としを使い、牛肉とトマトの卵炒め、あんかけ焼きそば、春雨の豆板醤煮込みを作る3つのレシピです。元の各2人分の材料・分量とA・B・Cの区分を残し、油の扱いと肉・卵の加熱を確認できるようにしました。
切り落としは、赤身と脂の割合、厚み、大きさに幅があります。和牛だから使えない、国産なら必ず安いという選び方ではなく、炒め物に合う厚みと、1皿の肉量・脂の量で選びましょう。中華鍋や深めのフライパンは、それぞれの材質と取扱説明書に合う火力で使います。
最初に確認したい、鍋と加熱の注意
鍋から煙が出るまで熱する方法を、すべてのフライパンへ共通の手順にしないでください。特にふっ素樹脂加工の器具は空焚き・過熱を避け、メーカーの取扱条件を優先します。和平フレイズのフライパンの使い方も参考になります。
牛肉と卵は中心まで十分に加熱します。目安は75℃で1分間以上、またはこれと同等以上の加熱です。半熟は途中の状態として扱い、最終提供時の加熱と分けてください。生肉・生卵用の器具や皿を、加熱後の料理へそのまま使い回さないようにします。
原文で未指定の水溶き片栗粉の配合比や、分量外・適量とされる油は、ここで推測して数値化していません。業務用に仕込む場合は試作と計量で標準化し、料理量と器具に合う条件を決めてください。
牛肉とトマトの卵炒め

材料(2人分)
- 牛肉切り落とし・・・120g
- トマト・・・1/2個
- 卵・・・3個
≪A≫
- 塩・コショウ・・・各少量
≪B≫
- 塩・コショウ・・・各少量
- 上白糖・・・小さじ1/3杯
≪C≫
- 生姜(すりおろし)・・・小さじ1杯
- 酒(紹興酒又は日本酒)・・・大さじ1杯
- 上白糖・・・大さじ2/3杯
- 醤油・・・小さじ1杯
- オイスターソース・・・小さじ1杯
- 鶏がらスープ・・・60cc
- 片栗粉・・・小さじ1杯
- サラダ油・・・適量
作り方
1.牛肉に≪A≫で下味を付けます。卵は清潔なボウルに割り入れ、≪B≫を加えてよく溶きます。トマトはヘタを取り、くし形に切ります。
2.中華鍋または深めのフライパンにサラダ油を適量入れ、器具に合う火力で牛肉を炒めます。牛肉の中心まで十分に加熱し、清潔なザル・受け皿等へ取り出して油を切ります。続けて調理し、取り出した肉を室温で長く置かないでください。
3.油をあけた鍋に新たにサラダ油大さじ2杯を入れ、器具の取扱条件に従って熱します。煙が出るまでの過熱は行いません。溶き卵を入れて大きく混ぜ、半分ほど火が通った段階でトマトと牛肉を合わせます。
4.卵が半熟の段階で完成とはせず、混ぜ合わせた料理の肉・卵に十分に火を通してから、清潔な器に盛ります。牛肉の加熱に使った皿・器具との共用を避けます。
5.≪C≫の調味料を鍋で加熱し、片栗粉のとろみが付くまで混ぜ、料理にかけて仕上げます。材料欄のサラダ油は原文の「適量」、卵を炒める工程は原文の大さじ2杯で、全工程の油の合計量を新たに設定したものではありません。
料理のポイント
卵の口当たりは、火力、混ぜ方、量、器具で変わります。ふんわりさせることと、肉・卵の必要な加熱を両立させ、強い空焚きや半熟のままの提供を前提にしないでください。
牛肉のあんかけ焼きそば

材料(2人分)
- 牛切り落とし・・・150g
- 白菜・・・1枚
- キャベツ・・・1/8個
- パプリカ(赤)・・・1/4個
- チンゲン菜・・・1株
- 焼きそば用麺・・・2玉
≪A≫
- 塩・こしょう・・・各少量
- 醤油・・・小さじ1/3杯
- 酒(紹興酒又は日本酒)・・・大さじ1杯
- 溶き卵・・・大さじ2杯
- 片栗粉・・・大さじ2杯
- サラダ油・・・少量
≪B≫
- 鶏ガラスープ・・・300cc
- 酒・・・小さじ2杯
- 胡椒・・・少量
- 上白糖・・・小さじ2/3杯
- 塩・・・小さじ2/3杯
- 生姜(すりおろし)・・・小さじ2/3杯
- 水溶き片栗粉・・・大さじ4杯
作り方
1.牛肉に≪A≫をもみ込み、下味を付けます。下味を付けた生肉は冷蔵して管理し、調理に使う分を取り出します。
2.白菜、キャベツ、パプリカは一口大に切ります。チンゲン菜は葉と茎に分け、それぞれ一口大に切ります。
3.中華鍋または深めのフライパンにサラダ油大さじ1杯(分量外)を入れ、麺の両面をしっかり煎り焼きます。調理用ペーパーの上へ取り出して油を切ります。
4.麺を取り出した鍋で牛肉を炒め、中心まで十分に火を通してから野菜と≪B≫を加えます。ただし、≪B≫の水溶き片栗粉はここでは取り分けておきます。
5.野菜がしんなりしたら、≪B≫に記載した水溶き片栗粉大さじ4杯を使ってとろみを付けます。別に同量を追加するという意味ではありません。原文では水と片栗粉の比率が未指定のため、ここで比率を補ってはいません。加熱むらが残らないよう全体をよく混ぜ、十分に加熱します。
6.清潔な器に麺を盛り、野菜とあんを上からかけます。
料理のポイント
麺の両面を焼くと食感の違いが出ます。あんの濃度は水溶き片栗粉の配合にも左右されるため、原文の大さじ4杯だけで同じとろみを保証するものではありません。とろみが付いた後も、鍋底から混ぜて加熱むらを防ぎます。
牛肉と春雨の豆板醤煮込み

材料(2人分)
- 牛切り落とし・・・140g
- 春雨・・・100g(水で戻したもの)
- 万能ねぎ・・・2~3本
≪A≫
- 塩・こしょう・・・各少量
- 醤油・・・小さじ1/2杯
- 酒(紹興酒か日本酒)・・・大さじ1杯
≪B≫
- 豆板醤・・・大さじ1杯
- にんにく(すりおろし)・・・大さじ1杯
- 鶏ガラスープ・・・300cc
≪C≫
- 酒・・・小さじ2杯
- 醤油・・・小さじ1/2杯
- オイスターソース・・・小さじ1/2杯
- 胡椒・・・少量
- サラダ油(仕上げ用)・・・小さじ1杯
作り方
1.春雨100gは、水で戻した状態の重量です。乾燥春雨100gへ読み替えず、戻した春雨を約3cmに切ります。万能ねぎは3cmの斜め切りにします。
2.牛肉に≪A≫で下味を付けます。中華鍋または深めのフライパンにサラダ油少量(分量外)をひき、器具に合う火力で牛肉を炒めます。焼き色だけで安全と判断せず、中心まで十分に加熱してください。
3.同じ鍋に≪B≫の豆板醤とにんにくを加え、香りが出たら鶏ガラスープと春雨を入れ、3分ほどを目安に弱火で煮込みます。3分という時間だけで加熱完了とはせず、量や器具に応じて全体の加熱を確認します。
4.≪C≫のうち仕上げ用サラダ油は取り分け、ほかの調味料を加えて味を整えます。万能ねぎの2/3を加え、最後に≪C≫のサラダ油小さじ1杯を加えます。仕上げ油を二重に加えないようにしてください。
5.十分に加熱できたことを確認して清潔な器に盛り、残り1/3の万能ねぎを彩りにのせます。仕上げ用のねぎは洗浄し、生肉に触れた器具で扱わないようにします。
料理のポイント
春雨は商品の戻し方に従って準備し、水切りの状態もそろえます。戻した重量と乾燥重量を混同すると、スープとの割合も変わります。豆板醤は商品ごとに塩分や辛さが違うため、元の配合を基準に、提供する相手に合う条件を試作で確認してください。
業務用原料は、厚み・脂・1食原価で選ぶ
同じ切り落としでも、厚みと脂の量が違うと、調理時間や1皿の食感が変わります。店舗では整形・端材・加熱で減る量を分けて量り、仕入価格だけでなく、1食に使える量と原価で比べましょう。
ブロック原料を購入して店側で切る場合と、切り落とし・スライスを仕入れる場合は加工負担が異なります。当社の商品一覧に、今回の切り方・小分け加工品や完成料理が必ずあるという意味ではありません。
炒め物の用途に合う厚みと、購入者側で必要な加工を整理してから原料を検討しましょう。業務用牛肉をお探しの事業者の方は、五十嵐商会のMマート商品一覧で、現在の用途・規格・ロット・不定貫重量・税込金額・送料・在庫・出荷日と到着見込みをご確認ください。
バナーは当社の商品一覧への案内です。掲載部位・内臓・完成料理や、スライス・小分け等の加工対応を保証するものではありません。Mマートは事業者・団体等を対象とする会員制の業務用市場です。購入者の利用条件をご確認ください。
まとめ
3つの料理は元の材料と分量を基にしています。鍋を過熱せず、肉・卵は最後まで十分に加熱し、A・B・Cのうち後から加える材料を取り分けておくと、工程を追いやすくなります。未指定の分量は決めつけず、店舗の試作で条件をそろえてください。
参照資料
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