食肉公正競争規約からみると、和牛とは国産牛肉を品種別で分類されたうちの1つに属するものが和牛となっています。
和牛という定義には現在、各所管によって様々ですが日本古来よりずっと日本に生息していたと推測できますが、日本の歴史上品種改良によって外来の牛とも交配していることがあり、今では正確的なものはありません。
- 国産牛とは!? 国産牛肉の真実に迫る!
今回は、「和牛というのは何か?」「A5」というものが一体なんだろうか。はたしてA5が一番おいしいの?ということについてご紹介していきます。
「A5」には「格付け」という牛のランクの表記です!
「A5」というのは、公益社団法人・日本食肉格付協会が価格の基準を設けるために肉質、色合いなどに一定の基準を定めたものになります。
今では、A5が一番いいなんて言われるかたもいますが、本来は牛の取引時(セリなど)に目安として使われるもので、肉の卸をされている方が価格を決定するときに参考にしているものです。
ただ、全国的に価格の水準を決めていくには「格付け」というものが必要になってきます。
人間は、皆おなじような体のしくみをもっていますが、それぞれの違いがあります。牛も生き物ですから、それぞれ個性があります。
「格付け」は優劣をつけるものではなく、あくまでも基準ですので食べる方にとっては一概に「A5」だから良いともいえません。
私個人的な考えではありますが、お肉自体はすべて良いものだと思っていますし、美味しくないなと思えば自分の扱い方が間違えていると思います。
大切なのは「生かし方」だと技術や知識を教えてくださった方々に言われていますし、私もそのように思います。
和牛にはどのような種類があるのか?
肉専用種というカテゴリーに大別された和牛にも様々な品種が存在します。
例えば、犬というペットにも「小型犬」「中型犬」「大型犬」というふうに大別され、それぞれ数多くの種類が存在します。
和牛の種類には、「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」または、この間の中で交配されたものが現在日本で育てられています。特に「黒毛和種」が全国では約92%を占めています。
「黒毛和種」以外の品種は、非常に少なく全国的に流通することがあまりありません。
日本の和牛には4品種とそれらを交配したもの生産されていることをおさえておくと良いでしょう。
ブランド牛とは和牛と違う!?銘柄牛いったいなんだろうか?
一般的には銘柄牛といいますが、ブランド牛として認知されています。
地域振興の一貫として、又は独自のブランドとして確立して販売している銘柄牛(ブランド牛)があります。
それぞれの地域で認定協会が設置され、基準が設けられブランド牛として名前がつけられ世の市場に出回っています。
全国的に現在では300以上あるといわれます。
平成11年には3月には139銘柄、平成21年には250銘柄、平成25年には321銘柄になります。
引用元: 食肉通信社
年々増えている状況の銘柄牛には、認定基準においては認定協会ごとに規格基準が違いますが、主に品種、格付け、飼養期間など様々あります。
独自の規格ではありますが、そのほとんどが地域の和牛を使って規格が設けられています。
特に有名なのが日本三大銘柄牛といわれる「松坂牛」「神戸牛」「近江牛」がありますが、その歴史や認知度は非常に高いものになっています。
特に歴史があるのは、「近江牛」で豊臣秀吉など時の権力者たちに献上されたものとしてあつかわれ、「神戸牛」は、オバマ元大統領など海外からの絶大な人気を得ています。
まとめ
多くのメディアで取り上げられている「A5」というのは、肉の卸業者などに対する価格基準を決定するための規格で、「格付け」と言われるものです。
格付けには「歩留等級」と「肉質等級」で決まり、A、B、Cの三段階、「肉質等級」には5等級から1等級の5段階をあわせて15段階があり、A-5が最高等級になります。
生き物の特性から牛は、骨や血、脂肪の余分なものを取り除いてようやく商品になるため、歩留とは商品になるための価値をあらわしています。
また、1~5というのは肉質、肉の色合い、脂肪の色合い、きめなどの状態をあらわしています。牛の状態にもよりますが、たいていは和牛はA、交雑種はB、乳用種はCという歩留等級がつけられことがあります。
要は、肉の卸にとってCのランクのものは、商品にする部分が少ないため経済的ではないことが言えます。
また、1~5は肉質や見た目のランクであるため、5という数字に近いほど肉質は良いが脂の入りが多く、色合いは良いが脂が苦手な人ほど不向きになってきます。
ですから、個人の視点からみると一概にA5が良い!というわけではありません。
全体的にみると良いかもしれませんが、一個人が食べるにはそれぞれの予算と好みに分かれてきますのでおさえておくと良いのではないかと思います。
ただ、お肉の選び方も大切ですが、重要なのは「生かし方」ではないでしょうか。
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