近畿地方の大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県のブランド牛についてご紹介していきます。
本来であれば、三重県を含む2府5県が近畿地方とされますが、大都市圏において三重県については東海地方とされていますので、あしからずです。
なお、本州中部西寄りに位置する地方でありますが、京阪神を中心とした地域は関西としての呼称とされています。
近畿とは江戸時代以前の日本の政治、文化の中心であった畿内(大和国、山城国、摂津国、河内国、和泉国)とその周辺(近江(おうみ)国、伊賀国、伊勢国、志摩国、紀伊国、丹波国、丹後国、但馬(たじま)国、播磨(はりま)国、淡路国)という意味があり、この名称がブランド牛の名称の由来となっているところもあります。
古来から日本の牛の素牛となっているのが但馬牛があります。
日本の牛肉のうまさの原点といえるのではないでしょうか。
日本の牛の原点が集まっている近畿地方のブランド牛のまとめ
日本の牛がなぜうまいのか?
世界でも認められるようになった和牛の原点が出そろっている近畿は、肉好きなら是非ともおさえておきたいところです。
今回も名称、出荷月齢、品種、品質規格に沿ってご紹介していきます。
【滋賀県】のブランド牛
名称 | 出荷月齢 | 品種 | 品質規格 |
---|---|---|---|
近江牛 |
–
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黒毛和種 | AB4等級以上 |
【京都府】のブランド牛
名称 | 出荷月齢 | 品種 | 品質規格 |
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亀岡牛 | 30ヵ月齢 | 黒毛和種 | AB・4等級以上 |
京都肉 | 28~36ヵ月齢 | 黒毛和種 | AB・4等級以上 |
京の肉 |
–
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黒毛和種 |
–
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【大阪府】のブランド牛
名称 | 出荷月齢 | 品種 | 品質規格 |
---|---|---|---|
大阪ウメビーフ | 26~35ヵ月齢 | 黒毛和種、交雑種 | A3等級以上 |
【兵庫県】のブランド牛
名称 | 出荷月齢 | 品種 | 品質規格 |
---|---|---|---|
淡路ビーフ | 25ヵ月齢以上 | 黒毛和種(但馬牛) | AB・3等級以上、BMS4以上 |
加古川和牛 | 28~60ヵ月齢 | 黒毛和種 | AB等級 |
黒田庄和牛 | 30~40ヵ月齢 | 黒毛和種(但馬牛) |
–
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神戸髙見牛(こうべたかみぎゅう) | 30~36ヵ月齢 | 黒毛和種(但馬牛) |
–
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神戸ビーフ(神戸肉・神戸牛) | 30ヵ月齢 | 黒毛和種(但馬牛) | AB等級、BMS6以上 |
神戸ワインビーフ | 28ヵ月齢以上 | 黒毛和種 |
–
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三田牛/三田肉(さんだぎゅう/さんだにく) | 28~60ヵ月齢 | 黒毛和種(但馬牛) |
–
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三田和牛 | おおむね27ヵ月齢以上 | 黒毛和種 |
–
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志方牛(志方肉/志方ビーフ) |
–
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交雑種 |
–
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但馬牛(但馬ビーフ) | 約30ヵ月齢 | 黒毛和種(但馬牛) | AB2等級以上 |
丹波篠山牛(たんばささやまぎゅう) | 29~33ヵ月齢 | 黒毛和種(但馬牛) |
–
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姫路和牛 |
–
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黒毛和種 | A・B4等級以上 |
PREMIUM姫路和牛 |
–
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黒毛和種(但馬牛) | AB等級 |
本場 経産但馬牛 | 繁殖用雌牛出荷前6ヵ月以上肥育 | 黒毛和種(経産但馬牛) | AB等級 |
本場但馬牛 | 60ヵ月齢未満 | 黒毛和種(但馬牛) | AB等級・BMS3以上 |
湯村温泉但馬ビーフ | 30ヵ月齢以上 | 黒毛和種(但馬牛) |
–
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大和牛(やまとうし) | 30ヵ月齢以上 | 黒毛和種(未経産雌) |
–
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※神戸ビーフは、神戸肉、神戸牛と名称してもよい。
※神戸ビーフの規格で、枝肉重量の雌が230kg~470kg、去勢は260kg~470kgとしています。
【和歌山県】のブランド牛
名称 | 出荷月齢 | 品種 | 品質規格 |
---|---|---|---|
熊野牛 | 26ヵ月齢以上 | 黒毛和種 | 熊野牛認定委員会に認められたもの |
※交雑種は、黒毛和種とホルスタイン種のかけあわせたもの
まとめ
いかがでしょうか。
2府5県をまとめていきますと、実はこの近畿地方には「近江牛」「松坂牛」「神戸牛」と日本三大銘柄牛並びます。
もっとも古い銘柄で、近江牛となりますが、この近畿地方には古くから但馬牛の存在が原点となっています。
まとめ表をみていきますと、必ずといっていいほど品種において黒毛和種の但馬牛の名前が連なってきます。
世界でも有名にもなっている三大銘柄牛は、但馬牛なくして成り立たないといっても過言ではありません。
また、歴史上の偉人たちもこの但馬牛をよく好み食していました。肉味噌として加工販売していた近江牛は、豊臣秀吉献上されていた代物です。歴史の様々な流れで、近江の商人たちが流通させたのでしょうか。
この近畿が日本の牛肉のおいしさの中心であったと歴史が物語っています。
さて、次回からはより南側にせまっていきますが、古来からの牛達や海外からの牛と日本の牛の交配種が続々と登場します。
地域によって様々な味わいが楽しめますので、行った先々で探してみるのも良いのではないでしょうか。
では、次回に!
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